株式投資の優位性

株式投資が初めての方や、始めたけれど内容が良くわからない方向けの
株式投資の予備知識」のコンテンツ(5)「株式投資の優位性」となります。

前回までに、コンテンツ(3)「株式投資のリスク」と(4)「株式投資のリターン」で
それぞれ株式投資によって起こり得る「リスク」と「リターン」を掘り下げました。

今回は、その他の金融商品への投資と比較した場合の株式投資の優位性について、
考えて行きたいと思います。

  貯金だけでは、老後資金が足りない!

私達は通常、ある程度のまとまったお金が出来るとそれを貯蓄し、将来に備えます。

独立や結婚、子供の誕生、自宅の購入など人生の大きなライフイベントにもよりますが、
通常は貯蓄の全てを一度に使い果たす事はせず、老後資金として残します。

一方で日本には幸い年金制度があり、現役時代の雇用形態や収入金額、加入期間により
増減はあるものの、老後資金の一部に充当する事が出来ます。

しかしあくまでも、「一部」です。

年金制度は、老後に必要な資金の一部を補助するという考え方で設計・運用されており
年金収入のみで生活費の一切を面倒見るという、バラ色の制度ではありません。

加えてご存じの通り、年金制度には様々な問題があり、支給開始年齢の引き上げや
支給金額の減額など、諸条件の改悪は今後も避けられない
でしょう。

年金制度自体が崩壊する事はありませんが、ジリ貧の一途を辿ることは確実なのです。

そこで、年金では絶対的に不足する生活費とのギャップを埋める役割を担うのが、
私達が日々せっせと貯蓄している老後資金となります。

国民の生活保障のために国が行う施策や制度は時代の変遷と共に変更されますが、
唯一変わらないメッセージがあります。

年金だけでは不足する金額は、その額に合わせて、自ら準備しておいて下さい。

これは日本が資本主義である以上、唯一絶対的な原理であり今後も不変です。

勿論、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用成績が今後飛躍的に向上し、
結果として日常生活に十分な年金が支払われる結果になれば、それはラッキーです。

しかし現実的には少子化が進む中で事態は逆であり、そういう希望は持てないでしょう。

私達には、国が常に発信しているこのメッセージを真に受け止め、老後資金を計画的に
自らの力で準備する事が求められているのです。

  どのアセット(資産)に投資するべきか?

人生の後半に向けた大切な老後資金ですが、何とか殖やす事はできないでしょうか。

日本は事実上のゼロ金利が長年続いており、銀行に預けても利息は付きません。
貯金のみで資金を殖やす事は、もはや不可能となっています。

貯金では資金が全く増えない、しかもそのままでは老後に確実に不足するという事が
明らかな以上、資産運用に踏み切るしかありません。

いわゆる「投資」です。
老後資金を他のアセット(資産)に変換して、より大きく育ってもらうのです。

勿論、そこには貯蓄好きの方が好む「元本保証」という言葉は一切ありません。

しかし元本が保証されないという事は裏を返せば、将来のリターンも限度が無い
いう事になります。

リスクを取る事により、貯金では得られないリターンを得る。投資への第一歩です。

それでは実際に投資するとなった場合、その対象としては何が考えられるでしょうか。

不動産(土地・建物)を除く、いわゆる金融資産の範疇で法整備も含め成熟している
伝統的な投資対象に限定すると、次の3点しかありません。

_株式
_債券
_商品

この他に「通貨」もありますが、外貨建ての株式、債券、商品に投資する際に間接的に
投資する事はありますが、通貨自体への投資となると少し毛色が異なります。

外国通貨の価値は、日本人なら普通は円との相対評価であり非常に難しいのです。

更に外国通貨は国内では原則として使えませんし、外国通貨自体をタンス預金したり
海外の銀行に預金というのも、純粋な意味での投資には入らないと考えています。

またそれ以外の、例えば暗号資産(仮想通貨)クラウドファンディング等は始まった
ばかりで歴史も浅く、老後資金の投資対象としての「コア」にはなり得ません。

勿論、資金の一部をそれら新興のアセット(資産)に振り分ける事はありだと思います。

さて、上記の3つのアセット(資産)の中で一番難しいのは、「商品」でしょう。

ゴールドを筆頭とする貴金属類、原油やガソリンなどの石油類、ゴム、粗糖、
コーンや大豆
といった穀物など、様々な商品に投資が可能です。

しかし何れの商品も、各々の商品に携わる業者の実需に加え、いわゆる短期的な価格
の変動を狙った投機筋の参加による、相場の急変
が発生します。

投資に当たっては、この大きな価格変動を十分に考慮する必要があります。

また各々の商品が長期に亘り高い需要を保つ事は希であり、大なり小なり景気や気候、
各国政策等の変動を受けるため、長期的に投資してリターンを得る事は難しいのです。

但しこの中で唯一、ゴールドだけは特殊な存在です。

世界的に希少な貴金属としての側面がある他、発行体を持たない「独立通貨」としての
側面を持ち合わせています。

このため、世界情勢が不安定な時ほど価格が上昇し、文字通り光り輝く傾向があります。
従って多くの資産家は、資産の一部を保険としてゴールドで保有する傾向があります。

以上が商品の概略ですが、残るは「株式」と「債券」です。

両者を比較してみましょう。 次の図をご覧下さい。


出所:スパークス・アセット・マネジメント(使用データ「証券市場の真実 101年間の目撃録」)より筆者作成

グラフは西暦1900年から2000年という、100年の長期スパンで見た4ヶ国の株式と
債券のパフォーマンスの比較
です。

各数字はインフレ率を考慮した実質リターンであり、実際の絶対的なパフォーマンスは
この数字より相当に高いという事になります。

初めに「債券」とは、どの様なものでしょうか。

債券は国や自治体、企業等の発行体の債務と引き替えに発行され、期間中の変動取引を
経て最終的には、発行時に決められた金額で償還されます。

つまり、借金の証文ですね。

発行体が存続して財務状態が正常であれば、投資期間中は予め決められた利息をもらえ、
最後には発行時の元本が戻って来ます。

元本保証の無い純粋な投資には違いありませんが、発行体が大きく成長したからといって
利息が多くもらえる訳ではなく、投資時点で最終的なパフォーマンスは計算できます。

勿論、発行体が不幸にもデフォルト倒産したりすれば、投資元本が満額は戻らない
可能性
もあります。

但しその場合でも、株式に比べれば救済措置は遙かに上です。

従って、株式投資に比べてミドルリスク・ミドルリターンという事になります。

グラフでは日本とドイツがマイナスになっていますが、やはり敗戦による混乱期を含めて
算出しているからでしょう。

そして、一方の「株式」です。

4ヶ国全てで、債券のパフォーマンスを大幅に上回っています。

株式は過去100年という超長期で見ると最も高いパフォーマンスを上げており、相対的に
有利だという事を歴史が証明しています。

これは裏返せば、今後も超長期での期待値は株式が最も高いという証しになります。

  株式投資に優位性がある理由とは?

長期で見ると何故、株式が他のアセット(資産)クラスよりも高いパフォーマンスを
常に上げる
のでしょう。

それはやはり、株式は企業そのものであり、経営者と従業員が一体で事業を推進し、
株主を含むステークホルダーが後押しして企業価値を高めていくからに他なりません。

株式が時間の経過と共に価値を高めて行くのは、資本主義を進める上での原動力であり
回帰的な事象で、当然の成り行きなのです。

勿論当然の事ながら、中には事業が上手く行かず資金が枯渇して最後は倒産したり、
全く成長しない企業もあります。

しかし全体で見れば少しずつでも成長する企業の方が多く、企業の価値は全体としては
長期的に高くなって来たのがこれまでの歴史
です。

時代や産業、技術の移り変わりと個別企業の栄枯衰退による新陳代謝は当然ありますが、
今後も長期的に見て、その流れは変わらないでしょう。

株式の価値が長期的に高まって行くのは、もはや普遍的な流れなのです。

資本主義の基で生きて行く以上、その力の源泉である企業、そしてその企業と表裏一体
とも言うべき株式への投資は外せないのです。

  少しずつ、株式に投資して行こう

人生の後半に向けた老後資金を長期の運用で殖やし、年金だけでは不足する資金を
準備するのに最も適したアセット(資産)クラスは、「株式」という事になります。

しかし、その資金の「全て」を「一度」に株式に投資するのはリスクが大きいです。

保有する資金の内、どの位の割合を株式に投資するのか投資する銘柄数はいくつか
そして投資する時期や回数をどうするのかは、良く検討する必要があります。

いわゆる、分散投資です。

各々のファクターをどの程度にすれば良いかは、各自の考え方や置かれた立場、
年齢、性格、投資に対する取組み等により千差万別
であり、正解はありません。

一般的には、少額から始めて銘柄数も少なめにし、投資する時期も適度にずらしながら
少しずつ慣れて行くのが良いでしょう。

年金受給の開始まで貯金オンリーでは、ただ毎日生活するだけの老後が待っています。
貯金だけで経済的に豊かな老後を送れるのは、ほんの一握りの恵まれた人達だけです。

株式、債券、その他、そして貯金。

自分自身が置かれた状況を踏まえて、各々にどの位の割合で投資し保有して行くのかを
じっくりと考えましょう。

老後資金の最終的な投資割合は、場合よっては株式100%でも良いと思います。
この場合はリスクも大きいですが、同時にリターンの期待値も最大という事になります。

老後までの残された現役期間で、あなたが望む生活水準に必要な資金を確保するために
最適なアセット・アロケーションを組む事が、いま正に求められているのです。

成長する企業への株式投資に長期的な視点で取組む事により、経済的に豊かな老後の
実現に向けて、必ずや道は拓けるはずです。

株式投資の優位性や、少しずつ取組む事の必要性を捉えて頂けましたでしょうか。

次回は、そもそも投資についての考え方や、その中で今回最も優位性があるとした
株式投資の社会における位置付け、そしてどの様に取り組めば良いのかについて、
コンテンツ(6)「株式投資はビジネス」で考えて行きたいと思います。

[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~]

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管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

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