投資全般

気軽に借金する人、そうでない人。そこが運命の分かれ道

投資以前の、消費の話しである。

一般消費者としての人は、消費行動に対する考え方の違いから2つのタイプに分類される。

 1.手持ちのキャッシュの範囲で、消費対象を決定するタイプ
 2.手持ちのキャッシュを考慮せず消費対象を決定し、状況に応じて支払方法を選択するタイプ

 ※但し、不動産を除く。 また以下の記述も、不動産のための借金を除く。

手持ちのキャッシュとは、文字通りの「今、財布やタンスに存在する現金」という意味ではなく
自分が保有する金融資産という、広義の意味で書いている。

タイプ1の人は、基本的には年齢に応じた資産や収入があり、通常の消費生活を行っている限りは
金銭面での大きな問題は起こらない。

問題は、タイプ2の人である。

タイプ2の人は、最初にほしいモノや受けたいサービスを自身の欲望のまま決定してしまう。
その際、それを手持ちのキャッシュで支払えるか否かはあまり考慮しない。

当然、支払える範囲であればそれを使って払う。
そして支払えない金額であれば、当然そういった用途のサービス=借金を使って払うことになる。

“キャッシング” ——— 一体、いつ頃から世に出た言葉なのだろう、
こんな言葉が生まれ、今や誰でも気軽に借金が出来る環境が整っている。

私は社会人になってクレジットカードは作ったが、今まで1回払い以外の選択をした事がない。
これからも、死ぬまでないだろう。

クレジットカードを使うと、対応してくれる店員さんがニコニコしながら
「お支払いは何回になさいますか ♪」 と必ず聞いてくる。

10回使えば10回とも聞いてくる、必ずだ。
答えは当然、全て「1回払いでお願いします」。

もうクレジットカードを作って30年、普段は使わないので財布にも入れていない。

家電製品など、ある程度の値段がするものを購入する時だけ、その現金を口座から引き出して
持参する手間とリスクを無くしたいという目的だけで使用している。

それでも「1回払いでお願いします」とう台詞は、もう200回くらいは呟いているかもしれない。
毎回面倒だな、1回払い専用のカードがあれば良いのに、と思う程である。

つまりクレジットカードの使い方としては、手持ちの現金を使って直接支払うのをカード会社
経由で支払っているだけであり、カードが持つ借金機能を利用している訳ではない。

クレジットカードを使ってのキャッシングは当然無い・・・と書きたい所だが、1回だけある。

今から25年以上前であるが、まだ実家暮らしで両親と同居していた時の事。
夜中に遠方の親類から逝去の知らせが入り、翌朝早朝に親が急遽向かう事になった。

しかし当日、家にはほとんど現金が無かった。
勿論銀行口座にはあるが、休日の夜中で当時は銀行のATMもその時間帯は稼働していなかった。

私は近所にクレジットカード用のATMが1台あるのは知っていたので、クレジットカードを出して
「多分これで現金を借りられると思う。」と親に言った。

“思う” と濁して言ったのは、キャッシングは未経験だったし一切するつもりも無かったので
全く興味が無く、そういう観点で書類を確認したことが無かった。
よって、キャッシング可能な限度枠が幾らなのかも知らなかったのである。

しかしカードを作って数年は普通に1回払いでの使用実績があったので、おそらくある程度は
借りられるのではないかと推測した。

親にはもし借りる事が出来たら助かる、と言われたので「幾ら?」と聞いたら「20万円」と言う。
手元には約款も直近の明細も何もなく、可能かどうか不明だがトライして見る事になった。

午前1時過ぎにそこだけ妙に明るい、カード系のATMコーナーの前に立つ。
「こんな夜中にこんな所で現金を引き出して、強盗が見ていたら終わりだな・・・」と思いつつ
周囲を警戒しながら入る。

カードを入れて借り入れを選択し、20万円と入力。
蓋が開いて1万円札が20枚、出て来た。

何という手軽さ、簡単さ。
動作的には、銀行のATMで自分の預金を引き出すのと何ら変わらない。
今回は親の意向だが、家族の誰にも知られず、簡単に20万円の借金が出来てしまう。

当然この借金は、最短日に1回払いで全額自動引き落としにより返済した。
もうすっかり忘れたが、多分21万円近く支払ったと思う。

当時は預金金利が普通にあった時代だが、僅か半月程度で5%近い利息である。
年利にしたら幾らになるのか。 べらぼうな高金利である。

という事で、不動産ローン以外の借金は人生で1回だけ経験している。
もうATM稼働時間も長くなっており、この手の借金は死ぬまでしないだろう。

さて前述のタイプ2の人は、とどのつまりはこういったキャッシングを使って支払う訳である。

キャッシングを利用する人は、それによって如何に余計な利息を業者に支払っているのかを
意識している人は少ない様だ。

そして、人間の物欲は留まる事を知らない。

借金をして自分の実力以上のモノやサービスを購入した場合、その快感の罠にはまって更に
実力からかけ離れたものを消費したくなる。 或いは、その消費頻度が高くなる。

分割払いやリボルビング払いが如何に損な支払方法か、冷静に計算して見ればわかる。

耐久消費財は手持ちのキャッシュで支払える範囲のものに絞るべきであり、それさえクリア
出来れば、その人は借金とは一生無縁でいられるのだ。

クルマも当然、耐久消費財である。

タイプ2の人は当然、気に入った車種を新車でほしくなる。
高額なオプションも、気に入れば躊躇せずに付けてしまう。

すると当然の成り行きとして、メーカーや販売店の系列ノンバンクのローンを利用する訳である。

時間の経過と共に最終的には錆びて朽ちていくモノを、この低金利の時代に高い金利を払って
購入するのである。

こういった消費行動を抑える事が、借金の道に進まずにすむ第1歩となる。

先ずはクルマに支払えるキャッシュを貯め、その範囲で車種を選ぶ。
予算を超えた車種であれば、新車は諦めて中古車にする。

そういう思考で消費生活を送る事で、余計な借金をせずに済む。

さて借金をして自分の実力以上を消費する行動の罠、快感、アドレナリンに溺れると、次なる
ステージが待っている。

つまり、「直接消費のための借金」から「借金返済のための借金」という段階への移行である。

このステージが進むと、最後には借入先が銀行や銀行配下の大手消費者金融、大手ノンバンク
等からは既に複数から限度枠一杯まで借り、新たに借り入れる事が出来ない状態になる。

すると次は中小の消費者金融となり、大体この辺りで目が覚めないともう崩壊へ一直線である。
その次は街金、それも一杯になったらもう闇金しかない。

下に行けば行くほど金利も法外なものとなり、こんな自転車操業がいつまでも持つ訳がない。
ここまで来るともう家族生活は崩壊し、その再生には大きな努力が必要になる。

常に自分の実力以上の消費を続けてそれが当たり前の状態に陥ると、上記の様な状態になるのは
時間の問題である。

今や、大手の銀行までがカードローンのCMを流している時代である。
無担保の高金利・お手軽な借金は、しようと思えばいつでもその扉が簡単に開かれてしまう。

遊びのための借金を何とも思わない人と、そうでない人。 その違いだけである。
常に手持ちのキャッシュで支払可能な消費生活を心掛けるだけで、その後の人生が全く別のもの
となり、天と地ほどの差となってしまう。

不動産購入用以外の借金および金利の付く支払方法は、やむを得ない緊急時のみの利用に限定
するべきである。

[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00263]

コメント

    • 薄利多売
    • 2018年 6月 03日

    株と同じくらいこだわっているクレカの記事、楽しく読ませていただきました。
    私はクレカを入れ替えながら常時5枚くらい使っています。株で殖やすという活動より前に、家計費を減らすという財テクにこっていました。もちろん全て1回払いですね。現金はダイソーくらいでしか使っていません。
    家計の半分は還元率2%のリクルートカードプラス、VISAでしか払えないところではP-oneWiz、他にヤフージャパンカード、まいどプラス、等々。塵も積もればと言う感じです。クレカの節約テクニックはネットにたくさん記事があって参考になります。
    フィンテックやキャッシュレス関連銘柄も物色されていますが、実際には現金決済が変わる気配はありませんね。。。

      • 圭壱
      • 2018年 6月 04日

      薄利多売さん、こんばんは。

      記事の感想をコメント頂き、ありがとうございます。

      私のクレジットカードの保有枚数は2枚で、引き落とし口座が
      生活用メインバンクか自分専用の口座かの違いだけです。

      ポイントとか余り気にしていないので、本当は薄利多売さんがされている様に
      色々と技を使った方が良いのでしょうね。

      北欧中心に欧州にはキャッシュレスの国も多い中、日本は遅れていますね。

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管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

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