投資方針

投資候補銘柄の情報はどこから仕入れるか?

投資する個別銘柄の候補を探すきっかけとなる情報源にはどの様なものがあり、どの様に選択
していくのかを考えてみたい。

自分を含む一般の個人投資家が入手可能な情報源としては、主に以下の様なものが考えられる。

 (01) Webサイト
 (02) 新聞
 (03) 雑誌
 (04) 会社情報/会社四季報
 (05) 業界紙
 (06) 市販チャート
 (07) 市販本
 (08) テレビ
 (09) ラジオ
 (10) 投資顧問/アドバイザー
 (11) 推奨銘柄メーリングリスト
 (12) 推奨銘柄サービス
 (13) ソーシャルメディア
 (14) IRイベント/企業説明会
 (15) 講演会/勉強会/セミナー
 (16) 自分の仕事や取引先など関係者
 (17) 個人ブログ
 (18) オフ会
 (19) 特定のコミュニティ/イベント
 (20) 周囲のクチコミ
 (21) 家族・知人からの情報
 (22) 自身の体験

勿論、他にもあるだろう。

ほとんどの投資家は、これらの中から複数の情報を基に投資対象の候補を得ているだろう。

短期投資の場合は、何よりもスピードが求められる。 他人より一歩先に有力な情報を仕入れ、
恩恵を得る企業に投資出来れば、より大きな成功に繋がる。

従って各メディアであれば、あまり有名でないものや部数の少ないもの、特定の人にしか
読まれないものに有力な情報があれば、検討に値する。

業界紙などが、それに該当するだろう。

そして自分が携わっている仕事や業界、取引先との関係の中で得られる情報もある。
世の中に先行して得られる場合もあるので、貴重な機会である。

但し、情報の種類や内容によってはインサイダー取引と疑われかねないケースもあるので、
留意が必要である。

また、特定の愛好家向けのイベント、例えばゲームのイベントに参加してこれから爆発的に
売れるタイトルを察知して事前に投資できれば、短期間で何倍にもなるのは茶飯事である。

更に有名でない個人ブログや周囲のクチコミ、そして何より自身の体験は特に有効であろう。

例えば、自分の子供が妖怪ウオッチをねだった時に、すぐさま 7552 ハピネット に結び付ける
事が出来れば、大きな収穫が得られたはずである。

私の場合は子供がそう言い出すのが遅く、無理だった。
しかしゲームコーナーに同行した時に注意深く観察していれば、或いは投資できたかもしれない。

長期投資といいつつ、目の前にチャンスが転がっていれば、何も拒否する必要は無い。

状況により、一部では割り切った短期投資も行いたい。
これについては今後、視野を拡げて行きたいと思う。

一方、長期投資の場合はどうか。

スピードはそれほど重要ではないため、多少は時間が掛かっても長期的に持続する有力な情報を
見つけ出せれば、成功に結び付く。

私の場合は株式関連のWebサイトや投資雑誌、個人ブログなども見て参考にはするが、主軸は
会社四季報である。

会社四季報で良いと思う銘柄を見付けたら、その会社のWebサイトにアクセスする流れである。

会社四季報は、期末実績と今期・来期予想が更新される夏号と、中間決算の結果が反映される
新春号を毎回購入している。

春号と秋号は、投資資金が貯まって新規に投資しようと思った時のみ購入している。
これは既存銘柄の最新情報の確認というより、直近で追加のIPO銘柄を見たいためである。

そして空いた時間にいつでも見られる紙媒体が好きなのでオンライン版は購入していないのだが、
こんな事があった。

4674 クレスコ、私の好きなIT関連の企業である。 同社の週足チャートを下記に示す。


チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY

株価は2015年2月から2016年6月中旬まで、2,000円程度でウロウロしていた。

その投資ラストチャンスであった、2016年夏号である。
今も手元にあるが、見出しは【最高益】と【未来像】となっていた。

業績予想記事欄は

・スマホ向け組込は後退
・主力のシステム開発は好調
・金融向けも高原
・IoT関連も浸透
・営業益続伸
・連続最高純益更新
・増配続く

材料予想記事欄は

・4月よりIoT対応のプラットフォームを提供
・AIやロボティックス等開発に向け事業部を創設

業績は2016年3月期まで最高益を更新し、2017年・2018年も最高益更新の予想であった。

株価記載は 1,873円、2017年3月期の年間予想配当は増配で52円、予想配当利回りも 2.78%と
記載されていた。

発売日当日である2016年6月13日の終値は、2,005円であった。
予想配当利回りも 2.59%で投資出来たのである。

既に東証1部上場ではあるが、発行済株式数は 1,200万株、自己資本率は 63.3%、有利子負債は
2.24億円、それに対して54.7億円のキャッシュを保有している事が記載されていた。

当時の状況や将来性は 3844 コムチュア と非常に似ていた。
後にこの銘柄に気付いた時点で株価は既に3,000円に乗せており、投資チャンスをみすみす逃す
結果になった。

この銘柄については、非常に悔いが残っている。

今だから負け惜しみで言う訳ではないが、”たられば” だがこの号で気が付いていたら、他の
銘柄から乗り換えてでも資金を工面して、絶対に投資していたと思うからである。

正に市場の非効率性がもたらす、千載一遇のチャンスであった。
逃した獲物は大きい。

新しい号を買うと、毎回主に 2,3,4,6,8千番台の銘柄を一通り目を通してはいるのだが、
それでもこの様に有力な銘柄が抜け落ちてしまう事がある。

銘柄欄だけで 1,900ページ近いものをひたすら見ていく中で好きとはいえ、途中で集中力を
欠いてしまうのかもしれない。

そうなると、やはり四季報オンラインでのスクリーニングが有効なのかもしれず、検討した方が
良いのかもしれない。

他の方法であるが、IRイベントへの参加は勿論有効であろう。

特に B to B ビジネスを手掛ける企業を深く知るチャンスは普段なかなか無く、担当者から直接
説明を受けられるのが良い。

一方、成長する B to C ビジネスの企業を見付けるには、意外と身近な所に有効な情報が隠れて
いるものである。

長期投資においても有効なのが、周囲を観察して得られる、小さな “気づき” であろう。

美味しい飲食店や最近新しく出来た良いと思う店、宿泊して満足したホテル。
サービスの良い結婚式場。

或いは、子ども達や中高生の中で流行りだした娯楽。
会社の飲み会で盛り上がった、最近複数の人がやり始めた事。

こういった新しい小さな発見を契機に、そのサービスや製品を提供している企業がもし上場して
いれば、有力な投資候補となる。

今のPFは B to C ビジネスの銘柄の保有割合は多くないが、今後は注意して観察し、関連企業を
探り出していきたいと考えている。

上場企業は、世の中が求めている製品やサービスを提供する事で成り立ち、成長している。

だから株式投資で成功するには、世の中で日々発生している新たなトレンドや需要を、自分自身
の五感で感じ取るのが一番の近道であると思う。

私たち個人投資家は、

 わぁ、これいいねぇ  → どこの会社の製品/サービス?

この発想を、常に持ち続けていたいものである。
株式投資は事業であると同時に、ロマンでもあるのだ。

[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00091]

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管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 Twitter : 圭壱@長期投資

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

 詳細は ---> 管理人プロフィール

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

 ・2019年   5,988 万円 ( +43%+283%

 ・2020年   9,634 万円 ( +61%+517%

 ・2021年   6,549 万円 ( ▲32%+319%

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