中間決算や期末決算の結果が出ると、多くの企業で株主宛てに株主通信や事業報告書、
○○レポートといった文書を送付して来る。
PF銘柄について、株主通信類の送付状況とそのボリュームを下表にまとめてみた。
コード | 銘柄名 | 株主通信 | 内容・特記事項 | |||
中間 | 期末 | 送付 | サイト | |||
2127 | 日本M&A | × | × | × | × | 別途、広報誌(A4・8頁)を送付 サイトにも有り |
2186 | ソーバル | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 期末は20×20センチ、16頁 中間は簡易版 |
2317 | システナ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 期末は20×20センチ、16頁 中間は同12頁 |
2428 | ウェルネト | ? | ◎ | ◎ | △ | A4見開き6頁 サイトにPDFあるがリンク無し |
3763 | プロシップ | × | ◎ | ◎ | ○ | 20×20センチ、8頁 |
3817 | SRA-HD | ○ | ◎ | ◎ | ○ | 期末は20×20センチ、12頁 1Q・3Qも簡易版を送付 |
3844 | コムチュア | × | ◎ | ◎ | ○ | A4・8頁 2016年迄は中間もあり |
3910 | MKシス | × | ◎ | ◎ | ○ | 20×20センチ、12頁 |
4327 | 日本SHL | × | × | × | × | |
4746 | 東計電算 | × | ◎ | ◎ | × | 20×20センチ、12頁 |
4792 | 山田コン | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 期末/中間 20×20センチ、16頁 |
6029 | アトラ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 期末/中間 20×10センチ、8頁 |
6032 | インターW | × | ◎ | ◎ | △ | A4・4頁、15・17年はあり 2016年はサイトに無し |
6035 | IRJ-HD | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 21×27センチ 期末は12頁、中間は8頁 |
6055 | Jマテリア | ○ | ◎ | ◎ | ○ | 期末は20×20センチ、12頁 中間も送付されそう |
6061 | ユニバ園 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | 期末はA4・4頁 中間はA4・2頁に減少 |
6080 | M&ACP | × | × | × | × | |
6157 | 日進工具 | × | ○ | ○ | ○ | 期末を通過していないが PDF内容から送付されそう |
6161 | エスティク | × | × | × | × | |
6539 | MS-Japan | ? | ◎ | ◎ | ○ | 期末はA4見開き6頁 中間決算はIPO後まだで不明 |
8876 | リログルプ | ○ | ○ | ○ | ○ | 期末・中間を通過していないが PDF内容から送付されそう |
8898 | センチュ21 | × | ○ | ○ | ○ | 17年3月期末はサイトにPDFあり 以前は無し。送付されそう |
◎:自分の実績あり
○:事実確認、又は可能性大
△:一部満たさず、又は不明
×:該当無し
結果は全22銘柄中、15銘柄で少なくとも期末については送付されている。
残りの内3銘柄は、投資後まだ期末を迎えていないため実績は無いものの、各サイトを確認した
限りでは直近の期末決算で発行されており、その内容から今後も送付される事が想定される。
残り4銘柄が、全く何も発行していない企業となる。
この内、日本M&Aセンターは別途活動内容の広報誌を年4回発行しており、四半期毎に同誌が送付
される様である。
そして残りが3社、日本SHL、M&Aキャピタルパートナーズ、エスティックとなっている。
皆さんは、株主通信の類いについてどの様な考えをお持ちだろうか。
株主優待がメインで、100株単位で数多くの企業を所有されている様な場合、もらってもゴミに
なるだけという方もいるだろう。
また、そんなものを受け取らなくても当該企業のサイトを見れば、もっと詳細な決算説明書や
成長可能性に関する報告書、投資家説明会の資料や動画等があるので、それらを閲覧すれば良い
という方もいると思う。
或いはそれすらも不要で、決算短信や有価証券報告書等の開示義務がある書類だけで事足りる
という方もいるだろう。
しかし私は、株主になったらその企業から株主宛の何らかの独自の冊子や報告書等をもらいたいと
考えている。
どの企業も同じ様式の決算短信や有価証券報告書等だけでなく、工夫を凝らしたその企業独自の、
報告書をほしいと思う。
実際に投資先企業から頂いたこれらの報告書は、全て保管してある。
物理的、時間的、経済的に株主総会に出席出来ない個人投資家にとって、経営者が今何を考え
今期をどの様な思いで活動し、その結果を踏まえて今後はどの様にしていくのかを理解する上で
それらは貴重な文書であると思う。
経営者は株主という大事なステークホルダーに自らの想いを平易に伝え、きちんと理解してもらう
様に努力する必要がある。
その想いを分かり易い文章や構成、デザインで表現して、メッセージとして株主に伝える事が
大事である。
そのためには、サイトに様々な文書を載せて理解を得てもらうのも大事だが、個人株主宛てに
法的に必要な決算報告・決議結果報告という郵送物を送付するというこの機会を活かして、
何らかのレポートを同梱するべきであると思う。
中間決算や期末決算の結果を知らせる封書が、配当金計算書や決議結果だけと人目でわかる様な
薄っぺらいものだと、ガッカリしてしまう。
株主優待のQUOカードが同梱されていたとしても、である。
経営者は、個人株主へ直接報告出来る、数少ない機会をきちんと活かすべきである。
個人株主への直接メッセージを発信しない企業は、零細個人株主を軽視しているのではと勘ぐって
しまうのである。
たかが株主通信、されど株主通信、である。
内容が丁寧で充実している企業は、株主の信頼を得るひとつの材料となり得るのだ。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00095]
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