2317 システナ が本日7月26日の大引け後、2019年3月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 134.76億円 | +8.7% | 560.45億円 | +24.04% |
営業利益 | 14.68億円 | +63.9% | 60.12億円 | +24.41% |
経常利益 | 14.19億円 | +54.3% | 57.14億円 | +24.83% |
純利益 | 9.43億円 | +52.3% | 38.02億円 | +24.80% |
今期は1Qから素晴らしいスタートを切り、最終的な純利益は前期比で +52.3%と市場のコンセンサスを
超えて着地した。
会社発表の通期予想に対する各指標値の進捗率は何れもほぼオンスケとなり、今後の加速を考えると
何れどこかで上方修正の発表も期待できそうである。
2019年3月期を最終年度とする中期計画の達成に向け、営業強化、自社商材・サービスの拡充、成長分野
への集中投資と同時に、既存事業のスクラップアンドビルドを積極的に推進している。
セグメント毎の状況は、下記の通りである。
・ソリューションデザイン事業
売上高 49.08億円(13.4%増)、営業利益 7.15億円(113.3%増)となった。
今後も大きな成長が見込める、ネットビジネス、eコマース、車載、IoT、ロボット/AIの拡大に注力。
社会インフラは従来は電力・交通・航空・宇宙・防衛を中心に事業を拡大したが、事業範囲を広げ
過ぎた結果、収益性に問題のある事業も発生。
よってスクラップアンドビルドの経営方針に則り、収益性が高く更なる拡大が見込める IoT を使った
インフラ整備を積極推進する事業分野へ、経営資源を移動している。
スマートデバイス/ロボット/AIは、スマホの開発から注力しているロボット・情報家電、AI、IoT関連
機器の開発へのシフトを継続している。
・フレームワークデザイン業務
売上高 12.51億円(17.4%増)、営業利益 1.79億円(52.9%増) となった。
大型保険システム開発や決済システムの受注、RPAソリューションのライセンス販売等が拡大した。
・ITサービス事業
売上高 18.18億円(12.0%増)、営業利益 2.21億円(44.5%増) となった。
顧客への営業を通じた高付加価値案件の受注拡大に加え、英語での「グローバルサポート」業務の
新規受注が増加した。
また、働き方改革や情報セキュリティに対するソリューションが企業ニーズを捉え、新規顧客数の
増加に寄与した。
・ソリューション営業
売上高 52.25億円(1.8%増)、営業利益 3.23億円(11.4%増)となった。
モバイルソリューションサービスの拡充、クラウドとオンプレミスサーバーによるハイブリッド
環境のサービス強化を推進。
クラウドと絡めたモバイルPCのリプレース案件が増大、またサーバーソリューションに関しても
数多くの受注を実現した。
・クラウド事業
売上高 2.27億円(21.0%増)、営業利益 0.37億円(503.7%増)となった。
「Cloudstep」の強化が新規顧客ニーズを捉え、他社との差別化に成功した。
またクラウドデータベース「Canbus.」は、昨年5月の提供開始より様々な用途での受注に成功した。
・コンシューマサービス事業
売上高 1.16億円(10.3%減)、営業利益 0.07億円(81.9%減)となった。
協業タイトル「アルテイルクロニクル」で「初音ミク」とのコラボ企画や、リリース13周年を迎えた
「競馬伝説Live!」で川崎競馬場でイベントを実施するなど、既存コンテンツの強化を図った。
・海外事業
現在はまだ、先行投資の段階である。
プラズマ社の「IoTプラットフォーム」、ストロングオース社の「暗号化と次世代認証セキュリティ・
ソリューション」の販売に向け、日本語化や日本仕様の追加開発を継続している。
これらをテコとして、アジア・米国での共同ビジネスに弾みをつけて行く。
各セグメントともビジネスの拡大に伴う成果が出ており、今期残りも継続して受注拡大に努めてほしい。
四季報夏号では、
【最高益】
ソフト開発は車載やネットビジネス向けなど牽引し好発進。
好採算のITサービス事業もセキュリティ商材活用し新規客を開拓。
部門間の販促連携も効く。海外事業も徐々に貢献。 最高益更新。連続増配。
【海外も期待】
米子会社を通じ暗号化技術活用の新商品を今年中に国内販売開始。
ブロックチェーン技術開発も支援。 配当は連結配当性向40%以上目標に積極実施。
と海外事業の今後も含めて、その成長性が評価された書き方になっている。
現時点では種を捲いたビジネスが時を経て開花しており、何も死角は見当たらない。
明日のマーケットでの反応にも大きく期待したいが、視点はその先にある。
今期を最終年度とする中計の超過着地を経て、今後も大きく成長して行ってほしいと思う。
それは当社なら可能であり、必ずややり遂げてくれると思う。
株主として大きな夢を描きながら、今後も長期投資を継続して行きたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00287]
この記事へのコメントはありません。