2428 ウェルネット が本日8月7日の大引け後、2018年6月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 97.83億円 | ▲4.6% | 97.00億円 | +100.86% |
営業利益 | 6.77億円 | ▲38.3% | 6.90億円 | +98.11% |
経常利益 | 7.08億円 | ▲42.9% | 7.10億円 | +99.22% |
純利益 | 4.95億円 | ▲43.1% | 5.10億円 | +97.06% |
※各利益の会社予想は予想範囲の最大値を表示
各利益は全て、前期比で大幅減益となった。
もう毎度となる、当社のこういう決算は見飽きた。
今期こそは、結果を出してほしいものである。
当社事業が立脚する市場ではスマートフォンの普及に加え、フィンテックの伸展等時代の大変革期
を迎えている。
このような情勢のもと、2016年8月に新たなビジネスチャンスに積極果敢にチャレンジする
「中期経営5か年計画(2016年7月-2021年6月)」を発表した。
今期はこの中期経営5か年計画で定めた重点施策である、
・電子マネー化時代への対応
・バスIT化プロジェクトの推進
・事業者サイドに立ったコンシューマ向けサービス支援
を推進。
<中期経営5か年計画(2016年7月-2021年6月)>
非対面決済とその周辺を事業ドメインとしてきた。 その市場は、今後も一定の伸長を見込んでいる。
中期経営5か年計画期間中では、フィンテックの急速な進展が見込まれるなど、大きな環境変化を
新たなビジネスチャンスに変えるための活動を積極的に行うことで、最終年度の経常利益目標を
50億円とした成長戦略を実行している。
・フィンテックサービス「支払秘書」の現況
今後拡大が予想されるキャッシュレス社会に対応できる、電子マネー「支払秘書」を関西電力を
最初の顧客として2017年8月3日にそのサービスを開始した。
提携銀行も当初からの三井住友銀行に加え、ゆうちょ銀行、三重銀行、第三銀行、千葉興業銀行、
大光銀行について完了。 今後も増加する見込みである。
事業者はその後、九州電力、北海道電力がサービスを開始。 今後も他電力会社への拡大を見込む。
更に、当社のマルチペイメントサービスを導入済事業者への「支払秘書」の本格的な売り込みを開始。
強みである「バスもり!」と「支払秘書」の連携は、「バスもり!」の利便性向上と「支払秘書」の
決済量の拡大にもつながることから、今期開発に着手する。
・バスIT化プロジェクト「バスもり!」シリーズを積極的に推進
2016年8月に投入したスマホアプリ「バスもり!」の取扱路線はこれまでに 250路線を超えた。
通常のスマホチケット・定期券の他、今期は回数券、電子もぎり、フリーパスなどの開発を実施。
回数券、電子もぎりはそれぞれ福岡と熊本を結ぶ「ひのくに号」、新千歳空港のバス便で採用など
着実に拡大している。
少しずつ投資効果が出ているとは思うが、今期はその回収を加速させ2021年6月の経常利益目標と
なる 50億円の実現に向けて、先ずは増益体質に転換してほしい。
また、今期業績予想の開示は見送られた。
大きなビジネスチャンスを目の前にして、大規模かつ機動的な投資を行う経営方針を継続するため、
2019年6月期の業績予想については期初には開示しない。
しかし安心して長期投資をしてもらうため、2021年6月期までの配当性向を50%以上とし、1株当たり
の配当が 50円に満たない場合でも 50円を配当する。
決済事業の環境としては今後も需要は増して行くと考えている。
日本はキャッシュレス化がその先進国と比べて遅れており、その普及は国策となっている。
その様なビジネスチャンスを是非とも捉え、効果的な開発と営業を行い成果を勝ち取ってほしい。
2021年の配当が50円以上を難なく維持出来る様、頑張って取組んでほしいものである。
次に、これまでの株価の推移を確認してみる。
下図は、同社の週足チャートを表したものである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
今回の決算で、株価はいよいよ3桁に突入であろう。
仕方がない、3桁の間は気絶しているので、目が覚める様な業績と株価の上昇を見せてほしい。
少なくともあと3年間は50円配当を受取りながら期待して待つので、経営者は是非その期待に
応えてほしい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00306]
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