8876 リログループ が8月10日の大引け後、2019年3月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 602.71億円 | +8.7% | 2500.00億円 | +24.11% |
営業利益 | 39.61億円 | +12.5% | 184.00億円 | +21.53% |
経常利益 | 40.88億円 | +10.4% | 200.00億円 | +20.44% |
純利益 | 26.89億円 | +10.9% | 125.00億円 | +21.51% |
売上高は前年比 8.7%増収で過去最高、各利益も 10%超の増益となり過去最高益を更新した。
純利益ベースでは、9期連続での更新となる。
しかし通期の会社予想に対する進捗率は各利益とも21%前後となり、単純に標準に対しては
若干の遅れで着地した。
経常利益は 40.88億円で着地したが、IFISコンセンサスである 44.00億円には ▲7.1%と下回った。
<国内事業>
売 上 高:501.97億円(前期比 +11.8%)
営業利益: 34.37億円(前期比 +16.2%)
・住宅領域
・前期末に借上社宅管理戸数が積み上り、管理手数料収入が堅調に増加
・既存企業からの、住宅斡旋に関するアウトソーシング需要の取込みが貢献
・ライフサポート領域
・事業基盤である、福利厚生代行サービスの会員数が伸張して会費収入が伸張
・顧客特典代行サービスで、新規取引先を開拓したことなどが業績に寄与
・賃貸管理事業
・積極営業により、賃貸管理戸数と仲介件数が前年同期を上回り業績も順調に推移
各事業とも、対象戸数や会員数が増加して確実な売上増に繋がっている。
増加分は今後、確実なストック収入として2Q以降の収益に貢献する。
中でも福利厚生代行サービスは、現在日本では人手不足が深刻になっており、採用増と
離職率の低下を目的として福利厚生を手厚くする企業が増えている事も、追い風となっている。
事業会社が直接事業に関係のない間接業務を外部に委託する流れは、今後も加速する事が
見込まれる。 それにより当社は、安定した売上増加に繋がって行く。
<海外事業>
売 上 高:86.36億円(前期比 ▲7.5%)
営業利益: 8.81億円(前期比 +13.6%)
・海外赴任支援事業
・引越手配収入の計上方法を変更したことに伴ない、売上高は減少
・赴任支援世帯数は、前期を上回り堅調に推移
・国内外の出張時におけるチケット手配件数が伸張し、利益面では増益
・海外現地事業
・北米では日本人駐在員向けサポートの拡充等が奏功し、現地の住宅斡旋件数が増加
・サービスアパートメントの稼働率が好調に推移
海外赴任事業の売上計上方法を変更し減収となったものの、営業利益は総益になった。
日本企業の国際化・現地法人化の流れに伴い、両事業で売上増に繋がって行く流れである。
<その他事業> (リゾート事業及び金融保険事業 等)
売 上 高:14.36億円(前期比 +19.3%)
営業利益: 2.02億円(前期比 ▲28.1%)
売上が大きく伸びて来ており、今後の成長に期待したいものである。
四季報夏号の記載。
【連続最高益】
福利厚生代行は地方開拓が奏功し会員数増。
賃貸管理は同業買収や既存店のテコ入れが奏功。
海外赴任支援もサービス拡充寄与。
社宅管理のシステム開発費、営業強化に伴う費用増こなす。
最高純益続く。 配当性向3割基準で連続増配。
【賃貸管理】
同業M&Aによる拡大に意欲、中小規模中心に物色進む。
社宅管理システムは今期完成、来期以降に効率化貢献。
記載されている事は、そのまま1Qで実現している。
同業企業のM&Aによる規模の拡大には、今後も期待したい。
2Q以降も、今期を最終年度とする4ヵ年中期経営計「第二次オリンピック作戦」の目標実現に
向けて邁進し、超過で達成して来期以降の新中計がより大きな目標となる様にしてほしい。
ビジョンである「日本初のグローバル・リロケーションカンパニーになる」の実現に向けての
ハードルは高いが、必ずややり遂げられると確信している。
最後に、決算発表までの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
画像出所:YAHOO! JAPAN
四半期決算毎の純利益は、常に増益が続いている。
安定した成長振りである。
株価は1月に 3,385円の実質的な上場来高値を付けた後、2018年3月期・3Q決算で大幅下落。
その後は一旦深押し後、本決算を受けて再び上昇。 一時 3,000円を超えたものの今回の
決算発表前に再び下落している。
本日この記事は場中に執筆しているが、相場は大きく下落しており当社株も下がっている。
しかし日々の値動きは気にする事なく、長期的な視点で今後も株主であり続けたいと思う。
今後の継続的な成長に期待して、長期で投資を継続していく考えである。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00314]
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