6556 ウェルビー が本日まで四連騰と大幅上昇し、高値 2,272円と上場来高値を更新。
終値も 2,081円となり、初の 2,000円台を達成した。
同社株式の本日までの日足チャートと、四半期決算における純利益の推移を下記に示す。
画像出所:YAHOO! JAPAN
先週の8月22日から当社株式に買いが入り、本日まで四連騰となった。
同業の 6187 LITALICO にも同様に買いが入り、本日まで三連騰を達成している。
この間出来高も日増しに増え、本日は大きく窓を開けての上昇となった。
ただ同時に、大きな上髭を形成ししこりを残す結果となった。
この連騰は勿論、先週発覚した中央省庁による障がい者雇用数の水増し問題によるものである。
この問題が最初に報道されたのは、8月21日。
翌日から、堰を切った様に急激な株価上昇となっている。
障がい者雇用促進法では一定割合以上、障がい者を持つ方の雇用を雇用者側に義務付けている。
そしてそれを具体的に遵守させるべく、ガイドラインも作成されている。
ガイドラインによる取り決め上、国や自治体の法定雇用率は 2.5%以上、教育委員会は 2.4%
以上となっている。
そして雇用率の算出対象は、身体障がい者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持つ方としている。
これに対して長年、多くの県や政令都市、県の教育委員会などでこれらの手帳を確認しないまま
雇用数に計上していた。
これまで多くの自治体で同様の事例が発覚しており、政府は全都道府県を対象に全国調査を
実施する方針としている。
なお、中央省庁分については明日8月28日に公表するとしている。
水増しが判明した各自治体からのヒヤリング結果からは、
・ガイドラインを理解していなかった
・プライバシーに配慮した
・手帳を見せてほしいとは言い辛い
・自己申告や自己申告書で代替していた
・故意によるものではない
などの実態が明らかになっている。
各手帳の未確認分を除いて雇用率を再計算すると、1%~1.5%前後となる自治体も多い。
水増しの年数も、数年から10数年と長期間に亘る所も多い様である。
全く、何ともいい加減な対応である。
言い辛い、などと呑気に弁明している場合ではない。
国が定めたガイドラインであり、本来は民間に率先して手本を示すべき立場にあるのだ。
今後、今回の水増し問題がどの位の自治体でどの期間、どの程度の割合で行われたのかの
全容が明らかになって来るだろう。
今回の発覚は一つの材料ではあるが、それが今後当社の事業にとってどの位の追い風に
なるのかはわからない。
しかし今回の問題発覚を受け、再発防止策の一環として同社の様な民間で支援事業を行う企業の
有効活用に向け、ある程度の議論がなされる事は間違いないと思われる。
今回の様に形骸化してはその数字に意味がなく、民間企業の活用は有力案になると思う。
今回のマーケットでの短期的な注目はさておき、今後長期的に亘り同社のビジネスへの追い風と
なってくれる事を期待したい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00324]
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