MS-Japan

6539 MS-Japan が10月に新サイト「IPOPRO」を始動

6539 MS-Japan が8月16日、新サイト開設に伴うスポンサー募集のIRを発表している。

2018年10月を目処に、IPOに関する総合コミュニティサイト「IPOPRO」を開設する。

【概要】
 ・IPO準備企業の経営者、実務責任者・担当者にとって有益なコンテンツを用意。
 ・証券会社、信託銀行、印刷会社、VC等、IPO準備企業にサービス提供を行う各社の情報も提供。
 ・IPOプレーヤーと準備企業のマッチングが効果的に行われていくコミュニティサイトを目指す。

【掲載予定のコンテンツ】
 ・IPOニュース、トピックス、インタビュー
 ・webセミナー、IPOサービス関連各社のセミナー情報
 ・IPO用語集、IPO準備のロードマップ、上場承認情報 等

なお、サイトのコンテンツはその一部を「株式会社AGSコンサルティング」との協業により開発する。
同社は1988年設立の総合会計事務所で、会計士・税理士合わせて130名以上が所属している。

マネジメントサービス、事業承継支援、企業再生支援、IPO支援、M&A支援、国際業務支援を業務として
シンガポール、香港、マレーシアにも拠点を持つ国際企業である。

今回コンテンツを協業するIPO支援事業は設立当初から行っており、蓄積したノウハウにより強力な
IPO推進力やソリューションを提供している。

IPO支援事業は、下記のサービスメニューで構成されている。

 ・スタートアップ・アーリーベンチャー支援
   企業ステージに適した専門サービスを提供し、お客様の成長をサポート。
 ・資本政策の策定
   企業の要望にあった資本政策の立案・実行をサポート。
 ・会計制度の構築
   企業の成長を支える経営基盤の構築をトータルサポート。
 ・内部管理体制の構築
   株式上場で必要な内部管理体制の構築をトータルサポート。
 ・申請書類の作成
   上場申請に必要な報告書の効率的な作成をサポート。
 ・証券会社・取引所審査対応
   実績ある専門スタッフがスムーズな上場申請をサポート。
 ・ファンド運営・管理
   ファンドの設立から運営、管理業務までをトータルサポート。

MS-Japan とAGSコンサルティングが協力することで、IPOを取り巻くプレーヤーとIPO準備企業の
マッチングが効果的に行われていくコミュニティサイトを目指すとしている。

今回の発表を、投資家サイドとしてはどう捉えれば良いだろうか。

まず今回のサービスは、これまでの決算短信や決算補足説明資料、有価証券報告書には記載がなく
全く新しいビジネスの開始となっている。

同社はこれまで、士業と管理部門の人材紹介事業において採用企業と転職者をマッチングさせる
サービスで成長してきた。

そこに今回新たに、IPOを目指す企業の経営者、実務責任者、担当者とIPOを取り巻く各業界関係者を
マッチングさせるサービスの開始が発表された。

日本のIPO企業数は2009年のリーマンショックで一時大幅に減少したが、ここ3年ほどは年間80社以上が
新規上場を果たしている。

それなりのパイがある業界であり、IPOの準備に入る企業だけでなく将来志すスタートアップ企業や
予備群の取り込みも含めて、関連サービスとして成功すればそれなりの売上高を得られる事業に
成長するのではないか。

サイトのコンテンツはAGSコンサルティングという実績・経験豊富な企業がバックアップするため
その専門ノウハウが活かされた、正確性が担保された実用的な内容が期待できる。

そして副次的な効果として、MS-Japan と取引するステークホルダーの拡大がある。

同社の主な取引先は上場・未上場問わず一般企業と、会計事務所、監査法人、法律事務所等である。
それが新サービスにより、IPOを志す企業と証券会社、信託銀行、印刷会社、VC等が新たに加わる。

事業領域の異なる企業が新たに取引先に加わる事により、更に新たなビジネスの構想・発展に繋がる。
これは近い将来、必ず生まれる効果であると確信している。

そして今後の長期的な成長に向けた取組みとして発表されている、経営管理DMPの構築構想。


画像出所:株式会社MS-Japan 2018年3月期 決算説明

プラットフォーム「Manegy」との連携を含む、各サービスを統合データ基盤と連携させ、
国内最大の経営管理データマネジメントプラットフォーム(DMP)の構築を目指すとしている。

今回開始するIPO関連サービスについても同様に、将来的には上記のプラットフォームに
取り込まれると予想している。

これが実現すれば、数年後にIPOを目指している企業への転職を希望している者と当該企業担当者
とのマッチングサービス等、これまでの事業と融合させた新たなサービス等も生まれてくるだろう。

先ずは数年後、現在の人材紹介事業の売上構成(管理部門74%、士業:25%)にIPO関連事業が
どの位食い込んで来るのかを楽しみにしたい。

また、8月29日には 3921 ネオジャパン が提供するグループウェアと業務アプリ開発ツールに
Manegy 内のコンテンツを提供する事を発表している。

両ソフトを利用する管理部門と士業職者が、「Manegyニュース」の閲覧や雛形テンプレート集を
利用することが可能となる。

こういった他社との業務提携は今後も積極的に推進し、シナジー効果を発現させてほしい。

最後に、これまでの株価の動向である。


画像出所:YAHOO! JAPAN

株価は今期1Q決算と株式分割の発表を受けて8月9日に比例配分でストップ高となったが、
その後はその水準を維持出来ない展開となっている。

そして今回の事実上の新サービス開始の発表にも全く反応せず、逆に下落するという結果になっている。
つまり現時点では、新サービスの今後の成長については全く評価されず、何も織り込まれていない。

マーケットというのは、不思議な存在である。

明らかに話題だけで業績にはほとんど寄与しないだろう、という内容でも瞬時にストップ高で反応
するケースもあれば、今回の様に話題性は無くとも今後大きな成長に繋がると思われる内容でも
無反応の場合もある。

私もマーケットが反応しないので、本日まで今回のIRに全く気が付かなかった位である。
ストップ高してくれると判り易いのであるが(笑)

しかし新たな事業の将来性を踏まえると、現時点での株価はとても魅力的であると考えている。

人材紹介事業という大黒柱に、新たにIPO紹介事業という小さな芽が生まれようとしている。
大黒柱に次ぐ大きな柱に成長するかどうかは、勿論まだわからない。

だからこそ、マーケットは現時点では何も評価していない。

しかし第二の柱に成長を遂げた時、株価はその居所を大きく変えているのであろう。
新たな成長の夢が生まれた当社に、今後も投資を続けてその日を楽しみに待ちたい。

[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00325]

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管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 Twitter : 圭壱@長期投資

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

 詳細は ---> 管理人プロフィール

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

 ・2019年   5,988 万円 ( +43%+283%

 ・2020年   9,634 万円 ( +61%+517%

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