先日、2428 ウェルネット から株主通信(ウェルネットレポート)が届いた。
表紙はメイントピックスとして、
・サーバー型電子マネー「支払秘書」サービス開始。
・バスIT化ソリューション「バスもり!」の電子もぎり回数券が大ヒット
と謳われている。
次は、宮澤社長のメッセージ。
<2018年6月期の取組み結果>
・事業環境は、スマホの普及に加えFintechの伸展など、時代の大変革期を迎えている。
この状況下、新しいビジネスモデルへの変革に取り組んだのが当期である。
・現金決済から電子決済(キャッシュレス)へと変わっていく過渡期にあり、その流れを
ビジネスとしてしっかりつかめるかというところに、今当社はいる。
・「支払秘書」は、三井住友銀行に加え、ゆうちょ銀行や三重銀行、第三銀行、千葉興業銀行、
大光銀行、北海道銀行、愛媛銀行などと接続を完了。
・銀行から求められたセキュリティ対応も、生体認証、決済情報のリアルタイム監視機能など、
相当額の投資を伴う機能を開発した。
・導入事業者は、当初サービスインした関西電力に続き、九州電力、北海道電力がサービスを開始。
・「支払秘書」はストック型のビジネスモデルであり、一度収支ラインを超えると上昇気流に乗ることが
できるため、大きく伸長する可能性を秘めている。
・「バスもり! 」は、取扱路線が250を超えた。通常のスマホチケット・定期券に加え、当期は
電子回数券、電子もぎり券、フリーパスなどの開発を実施。
・福岡と熊本を結ぶ「ひのくに号」、新千歳空港のバス便、奈良市内の「1-Day Pass」として採用され
着実に拡大している。
<2019年6月期の取組み予定>
・「マルチペイメントサービス」を導入済の事業者へ「支払秘書」の提案、導入活動を本格化する。
・スマホチケットとして強みを持つ「バスもり!」と「支払秘書」 の相乗効果を狙い相互アプリの
連携強化開発に着手する。
・例えば「バスもり! 」の「マイ路線機能」と連携しワンクリックで支払いが完了し電子チケットを
購入できるなど、利便性が大幅に向上する。
・更なる機能追加、セキュリティ関連開発やシステム運用自動化などを継続する。
・一方で準備が完了したコーポレートベンチャー キャピタルの有効活用も行う。
今後は、これらの投資を収益として回収していくことがテーマとなる。
<株主へのメッセージ>
・当社の事業はクラウド型ITプラットフォームを特徴とし、全国の銀行、電力会社、バス・航空・鉄道
会社を顧客に持つなど、日本全国津々浦々にまで貢献できるビジネスモデルである。
・無人駅の利用者より「スマホ定期券」で「半日かけて定期を買いに行かなくてもよくなった」等の
エピソードも寄せられている。
以下、トピックスに関する図が並ぶ。
画像出所:2018年6月期 ウェルネットレポートVol.36 ウェルネット株式会社
画像出所:2018年6月期 ウェルネットレポートVol.36 ウェルネット株式会社
画像出所:2018年6月期 ウェルネットレポートVol.36 ウェルネット株式会社
活動の中心はやはり、スマホアプリ「支払秘書」と「バスもり!」となる。
余談だがこのネーミングについては、今まで散々叩かれている。
何故この様な、奇をてらうネーミングなのであろうか。
もう少しスマートな、例えば「Well Pay」など考えられそうであるが何故このネーミングなのだろう。
「バスもり!」なのに、鉄道路線へと拡大というのも何だか妙である。
まぁもう、今更変更できないか。 いや、やれば出来ると思うがその気はないか・・・
現在同社は、2021年6月期を最終年度とする「新・中期5ヶ年計画」に基づく活動の真っ最中である。
同計画の最終目標は、2021年6月期に経常利益50億円の達成である。
そして2018年6月期の経常利益は 7億円、直近での最高額は2016年6月期の 20億円である。
この実績と比較すると、前期の 7倍、最高額の 2.5倍である。
仮に達成すれば、EPSは 200円近くになる。
この時、株価は幾らになるだろうか。
今期の業績予想は未発表のため、前期実績を基準にした現在の PERは株価 1,048円 / EPS 26円 = 40倍。
EPSが200円にもなれば当然PERは切り上がり、60倍で 12,000円、80倍で 16,000円となる。
他の決済関連銘柄は、
・3623 ビリングシステム :株価 7,680円 / 予想EPS 52円 = 147倍
・3769 GMOペイメントゲートウェイ :株価 7,500円 / 予想EPS 105円 = 71倍
と、何れも高い予想PERを維持している。
つまり、目標の経常利益 50億円を達成した暁には、株価 1万円超えは十分に狙えるはずである。
ここで、同社株式の週足チャートは下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
この株価が 10,000円以上になる可能性を秘めており、非常に魅力はある。
直近高値の 2,250円からでも5倍、今からならテンバガーを余裕で達成する可能性があるのだ。
だが果たして、経常利益 50億円は達成出来るのであろうか。
ポイントはやはり、冒頭の社長メッセージにあった、
”「支払秘書」はストック型のビジネスモデルであり、一度収支ラインを超えると上昇気流に
乗ることができるため、大きく伸長する可能性を秘めている”
に尽きるであろう。
ストックの積み重ねにより、どの位強い上昇気流に乗ることが出来るか、である。
それから、地方から始めて「半日かけて定期を買いに行かなくてもよくなった」という便利さを
利用者に提供するのも確かに意義があり、とても重要ではある。
だがしかし、やはり大きく成長するには首都圏や関西圏といった大都市での展開が求められる。
こういった、その次の展開をどう捉えて実行するかに掛かっているだろう。
2021年6月期にゴールする前提だとすると、今期 → 来期 → 2021年6月期と業績も株価も共に
ホップ・ステップ・ジャンプと推移する必要がある。
果たして今期、3年後の最終ジャンプに向けて先ずは「ホップ」する事が出来るのか。
その達成に向けて機能拡張や両アプリの連携、セキュリティ対策を進め、提携銀行や導入事業者の
拡大を予定通り進め、利用者の拡大を図ってほしい。
その結果を、今から楽しみに待ちたいと思う。
最終結果の出る3年後、どの様な結末を迎えているのであろうか。
3年間は約束された50円という高配当に加え、株価大幅上昇という夢を見ながら保有を続けたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00342]
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