アイ・アールジャパンホールディングス

6035 IRJHD 19年3月期・2Q決算は10%増益、2.5円増配と株式消却

6035 アイ・アールジャパンホールディングス が11月2日の正午、2019年3月期の第2四半期決算
を発表した。

また同時に、中間配当の増配(2.5円増配し15円)と自己株式 77万株余りの消却を発表した。

指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。

実績 前期比 通期会社予想 進捗率
売上高 25.60億円 +13.2% 46.00億円 +55.65%
営業利益 8.63億円 +7.9% 13.00億円 +66.38%
経常利益 8.79億円 +9.8% 13.00億円 +67.62%
純利益 5.99億円 +10.9% 8.88億円 +67.45%

1Qは前期比で指標順に +20.5% /+15.3%/ +18.8% /+19.3%であり、そこまでは届かなかったが
それでも純利益は +10.9%と2桁増益での着地で、1Qに続いての好決算となった。

各利益の進捗率も 60%台後半と、高い数字を叩き出している。

なお、従来は株主総会の集中する1Q・2Qに売上が集中したが、最近は大型案件や投資銀行業務、
証券代行業務等により3Q・4Qの売上が着実に増加。

季節的変動は縮小していく傾向にあるとしており、通期予想の上方修正も時間の問題だろう。

今期の最終的な売上は、更に加速しそうである。


画像出所:株式会社アイ・アールジャパンホールディングス 2019年3月期 第2四半期決算説明会資料

<2Q期間の総括>

 ・議決権確保の具体的ソリューションに関する、SRコンサルティングサービスが大幅に増加
 ・AIとデータ集積・分析技術を駆使したアクティビストソリューションシステムの受託が拡大
 ・大型M&A案件や上場会社大株主のMBOを介した株式譲渡等のFA業務を成功裏に終了
 ・大型M&Aに関するプロキシーアドバイザー(PA)の受託が増加
 ・ガバナンスコンサルティングは、独立社外取締役紹介サービスが格段と増加
 ・実績を理由として、取締役会実効性の第三者評価の引き合いが増加
 ・証券代行事業は、受託決定済み企業は11月2日時点で 76社と大幅に増加
 ・高度なソリューション対応が期待され、グルメ情報検索大手上場企業から証券代行を受託
 ・ディスクロージャーコンサルは、ESG基準を満たす情報開示コンサルティング受託が増加

各事業とも結果を出しており、好調である。
今後も、M&A案件やアクティビストの増加による対応サービスの伸びが期待出来そうである。

証券代行事業で受託した「グルメ情報検索大手上場企業」とは、 2440 ぐるなび である。


画像出所:株式会社ぐるなび

新たに 14,000人余りの同社の株主に、グループの事業会社の名が知れ渡る事になる。
今後の管理活動により、他の上場企業の担当者にも良い影響を与える事が出来るだろう。

少しずつ認知され、それにより今後の受託が増加する事を期待している。

株主への還元については、中間配当の決定額は期初予想より2.5円上積みされ、15円となった。

現時点での通期配当予想は 32.5円であり、現在の株価 1,325円に対する予想配当利回りは
税引き前で 2.45%となっている。

個人的には、通期配当額は少なくとも 35円程度にはなると予想しており期待している。

また、同時に発表した 772,000株の自己株式の消却により、予想EPSは 2円ほど増える事になる。
成長と高い株主還元を両立させる、非常に優れた企業である。

次に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。


画像出所:YAHOO! JAPAN

これまでの株価は、7月末にM&A関連企業が急落した時期と1Q決算の発表日が不運にも重なり、
発表当日は前場大幅マイナス → 発表 → 後場大幅上昇と大きく動き、その翌日に分割後換算で
2,000円台を付けたのが頂点となった。

その後はもう一山あったが、結局は全体相場の軟調に伴い下落を続けている。
今回の2Q決算も、直後は買われたものの結局は隠線となり、発表前を上回っていない。

期初の位置に里帰りしており、1Q・2Qと確実な業績を上げた結果が織り込まれていない現在の
株価は、中期的に見れば何れ修正されると考えている。

現在の不安定な相場の今後の落ち着きに伴い、これまでの業績と3ヶ月後に発表予定の3Q結果を
マーケットがどう織り込むのか、期待して待ちたい。

<ブログ村ランキングに参加中。ランクアップにご協力下さい(→ありがとうございます)>

[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00372]

コメント

  • コメント (2)

  • トラックバックは利用できません。

    • ずいぽん
    • 2018年 11月 10日

    この前の株価暴落で全ての株を一旦、売却しました。(TT)再度、買いにまわりたいと思っております。

      • 圭壱
      • 2018年 11月 11日

      ずいぽんさん、こんにちは。

      株価は軟調ですね。
      ここから下がらないと良いのですが。
      業績は良いので、買えばいつかは・・・ですね。

管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 Twitter : 圭壱@長期投資

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

 詳細は ---> 管理人プロフィール

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

 ・2019年   5,988 万円 ( +43%+283%

 ・2020年   9,634 万円 ( +61%+517%

 ・2021年   6,549 万円 ( ▲32%+319%

カテゴリー

  1. システナ

    2317 システナ 2018年3月期本決算と株式分割を発表
  2. コムチュア

    3844 コムチュア への株式投資
  3. 割切投資

    [割切投資] 3965 キャピタル・アセット・プランニング に新規投資
  4. ポートフォリオ月間状況

    ポートフォリオ状況 (18/07/06) ~増資後も5%減で成す術なし~
  5. 日本M&Aセンター

    2127 日本M&Aセンター 上場来高値を更新し 4,000円台達成
PAGE TOP