4327 日本SHL が10月30日の大引け後、2018年9月期の本決算と増配を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 27.04億円 | +5.0% | 26.92億円 | +100.45% |
営業利益 | 11.61億円 | +5.0% | 11.17億円 | +103.94% |
経常利益 | 11.60億円 | +5.1% | 11.16億円 | +103.94% |
純利益 | 7.95億円 | +4.8% | 7.71億円 | +103.11% |
最終着地は全指標とも増収増益で着地し、進捗率も100%を超過した。
新規学卒者の採用選考期間の短縮化傾向の中、導入・運用が比較的容易なプロダクトサービスが
顧客企業から指示された結果、増収を確保出来たとしている。
また売上原価や販売費・一般管理費が増加したが、受注増により会場テスト提供に掛かる外注費や、
ロイヤルティ及び人材募集費が増加した事が原因としている。
サービス形態別には、下記の通りであった。
売上高 | 構成比 | 前期比 | |
プロダクト | 16.24億円 | 60.1% | +9.2% |
コンサルティング | 9.87億円 | 36.5% | ▲2.4% |
トレーニング | 0.91億円 | 3.4% | +22.6% |
プロダクトおよびトレーニングは前期比での増収を確保したものの、コンサルティングは
微減収となった。 今期は増収を期待したい。
期末配当については、従来予想より 3円増配して 35円で株主総会に付議する事となった。
これで中間配当と合わせて、年間の配当額は 67円となった。
2017年9月期の年間配当額は実質 63.5円なので、前期比で 3.5円の増配となる。
今後の継続的な増配にも、期待したい。
また、同時に発表した2019年9月期の業績予想は下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | |
売上高 | 28.25億円 | +4.5% |
営業利益 | 11.66億円 | +0.5% |
経常利益 | 11.64億円 | +0.4% |
純利益 | 7.98億円 | +0.4% |
何とも控えめな予想となったが、期末には超過しての着地を期待している。
堅実な経営で配当性向も50%と高く、面白みは無いかもしれないが手放せない。
また今後の見通しとして、2020年新卒者に対する採用選考活動は現行の業界団体等の自主規制が
適用される最終年となる。
何らかの新たなルールが策定される事を視野に入れつつ、引き続き最適なサービスをスピーディに
提供することで業績を向上させて行くとしている。
業界のルールに左右され影響を受ける事業ではあるが、最適な経営判断を下す事で安定した業績の
成長に繋げてほしい。
また、ロイヤルティを払う必要の無い独自サービスの開発と売上の増大も、重要な施策である。
供給元の意向に左右されない、安定した業績の確保に向けて着実に遂行して行ってほしい。
最後に、これまでの株価の推移について。
同社株式の週足チャートと四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
2017年9月に頂上を付けた株価は、これまでの所ダラダラと下がり続けている。
本決算発表に向けてその下落が加速したが、発表で一息入れた感じである。
日足では発表当日の11月30日に正に底値となる 1,603円を付け、翌日は窓を開けて陽線となった。
このままの勢いを維持し、完全に上昇トレンドとなってくれる事を期待したい。
今後も新しい自社サービスの比重を少しずつ高めて行き、不安定なライセンス供与からの脱却を
進めてほしい。 高配当を受けながら、引き続き長期投資のスタンスである。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00373]
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