6087 アビスト が11月13日の昼、2018年9月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 87.61億円 | +7.3% | 92.80億円 | +94.41% |
営業利益 | 15.98億円 | +7.0% | 16.89億円 | +94.61% |
経常利益 | 16.20億円 | +8.6% | 17.07億円 | +94.90% |
純利益 | 10.72億円 | +11.0% | 11.51億円 | +93.14% |
全指標で会社予想には届かなかったが、増収増益で純利益ベースでは2桁の伸びとなった。
・設計開発アウトソーシング事業
前期比で、売上高は +8.2%、営業利益は +6.6%となった。
技術者稼働率が高水準で推移し、付加価値の高い請負業務の拡大が増収増益に寄与した。
・水素水製造販売事業
水素水全般のネガティブな報道により、売上高 ▲22.3%、営業損失 ▲0.19億円となった。
・その他 不動産賃貸事業
前期比で、売上高は +2.8%、営業利益は ▲0.7%となった。
主力の設計開発アウトソーシング事が当期も好調であり、全体の業績を支えている。
引き続き、着実な業容拡大を期待したい。
また配当政策については、配当性向を従来の 30%以上から 35%以上に引き上げた。
この変更に伴い、期末配当は従来予想の 87円から 7円増配し 94円での株主総会付議となった。
2017年9月期の配当額は 78円であり、一気に 16円の増配となる。
株主還元意欲が高く、成長性と同時に実現しており高く評価している。
また今期の予想と、同時に発表された2019年9月期~2021年9月期を対象とした中期経営計画の
最終年度の業績目標は、下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | 21年9月期目標 | 18年9月期比 | |
売上高 | 97.09億円 | +10.8% | 117.18億円 | +26.2% |
営業利益 | 16.58億円 | +3.8% | 22.45億円 | +32.9% |
経常利益 | 17.03億円 | +5.1% | 22.65億円 | +32.7% |
純利益 | 11.52億円 | +7.4% | 15.33億円 | +33.2% |
予想配当については前期比で 8円増配し、102円の予想となった。
要顧客である自動車業界を中心とした設計技術者、設計請負業務の需要が堅調に推移する
と予測しており、設計開発アウトソーシング事業は今期も増収増益を見込んでいる。
また、2021年9月期までの新・中期経営計画は、最終年度の純利益 15.33億円を目標とし
設計開発アウトソーシング事業の戦略目標として、下記の3点を挙げている。
・請負業務の効率化と拡大の継続:最終年度目標:61.5%
・得意領域の売上高について全売上高の 70%以上を維持
・3Dプリント事業の拡大(自動車、航空・宇宙分野での業務拡大)
やはり、請負業務の効率化がキモとなる。
それに加えて、期待の3Dプリント事業の成長も織り込んでいる。
発行済株式数が変わらなければ、3年後の目標EPSは 358円程度になる。
この時、PER20倍程度まで買われれば、株価は 7,000円を超えてくることとなる。
取らぬ狸の皮算用ではあるが、会社の想定通り達成出来ればこの程度の株価は視野に入る。
その実現を、大いに期待して待つことにしよう。
最後に、これまでの株価の推移について確認してみる。
同社株式の週足チャートと四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は6月に投資後、これまで下げ止まる事なく下落を続けている。
今期・来期ともに増収増益で増配、3年後の純利益の目標が2018年9月期比で 33%増益の
中期経営計画という、13日の一連の発表にも全く反応していない。
本日の終値 3,680円では、2019年9月期の予想EPS:290円に対する予想PERは 12.7倍、
2021年9月期の目標EPS 350円レベルでは、同11倍にも満たない。
マーケットは一体全体、何が気に入らないのであろうか。
成長率に対して現在の株価は割安過ぎ、下落も早晩どこかで限界に達するのではないか。
長期的な成長は確実に見込めるため、下がり続ける株価は気にせずにこれからも継続して
投資を続け、その成長を楽しみに待つ事としたい。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00381]
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