2186 ソーバル が昨日12月28日の大納会大引け後、2019年2月期の第3四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 60.99億円 | ▲0.1% | 83.50億円 | +73.04% |
営業利益 | 4.38億円 | +1.4% | 6.25億円 | +70.08% |
経常利益 | 4.49億円 | +3.2% | 6.32億円 | +71.04% |
純利益 | 2.95億円 | +2.2% | 4.27億円 | +69.08% |
売上高はほぼ前期と同じレベル、各利益は何れも伸び率は数%だが増益で着地した。
通期予想に対する利益の進捗率は、まだ標準レベルより下回っての着地となった。
業績の概要として、下記を挙げている。
・既存の上位取引先からの引合いが堅調に推移
・請負業務の課題(PJ管理、人材育成、営業活動)に取り組み、体制構築も順調に進展
・マニュアル制作分野や、臨床試験(治験)の統計解析分野での顧客開拓が進捗
・自動運転分野など新規分野における取引も着実に拡大
請負業務については、前期より請負契約と派遣契約の比率を 6:4 にする目標を掲げており、
その割合が過半数を超えてきた所である。
せっかくの受注が不採算案件とならない様に、業務の効率化や体制強化は欠かせない。
またマニュアル制作分野に加え、目新しい所で臨床試験(治験)の統計解析に触れている。
マニュアル制作については、現在力を入れている自動運転分野から自動車用のマニュアル制作へ
本格展開することが期待される。
また臨床試験(治験)の統計解析については、取引先にはオムロングループも含まれており
今後の医療系ソリューションの成長には大いに期待したい。
取引先については2Q時点の情報(中間株主通信)であるが、下記の通りとなっている。
画像出所:ソーバル株式会社 中間株主通信 2018(※一部加工)
主要顧客であるキャノングループの比率は2018年2月期末より 4.1%減少し、41.7%となった。
1社への集中はやはり事業継続上のリスクが高く、戦略的に減らす取り組みを継続している。
替わってソニーグループや日立グループ、三菱グループからの売上が伸びており、その他の
企業を含めて今後も顧客の平準化を進め、安定的な経営基盤の確立を目指してほしい。
次に、これまでの株価の推移を確認してみる。
同社株式の週足チャートと、四半期決算における純利益の推移を表示したのが下記の図である。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は1Q決算発表前に自動運転関連を材料に大幅上昇となったが、決算発表を受けて大きく下落。
2Q決算発表前も再度上昇したものの、発表後は再び下落した。
その後は全体相場の下落と共にズルズルと連れ安し、年内最終となった今週は週初の25日を底値に
反転したものの、900円台で終わっている。
大天井となった 2,280円からは 4割、高値圏の 1,800円台からは半分の水準である。
年間配当は中間 13円実績、期末13円予想であり、現在の予想配当利回りは 2.87%である。
成長企業で自動運転という材料もあり、3%近い配当利回りとなれば投資妙味はあるのではないか。
2017年7月に発表された、株式分割・増配・株主優待実質拡充の3点セットで付けた窓も閉め終えた。
果たして2019年は、出直しの旅となるだろうか。
とはいえ会社には、これからもマーケットの評価はあまり気にすることなく粛々と事業拡大による
業績成長を進めて株主還元を拡大し、企業価値を高めて行ってほしい。
引き続き、長期投資で応援を続けて行くつもりである。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00393]
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