6157 日進工具 が1月31日の大引け後、2019年3月期の第3四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 79.77億円 | +10.1% | 105.20億円 | +75.83% |
営業利益 | 21.86億円 | +10.3% | 27.50億円 | +79.49% |
経常利益 | 21.94億円 | +9.6% | 27.80億円 | +78.92% |
純利益 | 14.96億円 | +5.0% | 19.10億円 | +78.32% |
2Qに引き続き2桁の増収を確保し、純利益ベースでも 前期比 +5%で着地した。
少しずつでも、手堅く確実に増収増益を実現している。
営業利益ベースでの通期予想に対する進捗率は 79%超となっているが、市況の不透明感を考慮
して通期予想は据え置いたとしている。
主要需要先の状況は、自動車関連の工具需要は引き続き堅調に推移したが、電子部品・デバイス
関連は需要の鈍化が見られたとしている。
活動としては国内や米国の展示会に出展し、エンドミルの情報発信や銅電極の加工に特化した
新製品の発表などを行った。
製品別の売上高は、下記の通りとなった。
・エンドミル(6mm以下) :59.66億円(前期比 +9.3%増)
・エンドミル(6mm超) : 8.96億円(前期比 +9.5%増)
・エンドミル(その他) : 5.23億円(前期比 +21.1%増)
・その他 : 5.90億円(前期比 +10.5%増)
どの製品群も売上は増加しているが、特にエンドミル(その他)が伸長している。
製品別の売上高の推移
画像出所:日進工具株式会社 2019年3月期 第3四半期決算概要
全体売上は、前回2Qは自然災害の影響もありペースダウンしたが、3Qは挽回生産もあり回復。
しかし年末にかけては、米中貿易摩擦の影響等により減速傾向になったとしている。
メインの製品となるエンドミル(6mm以下)の売上比率は 3Q単体では74.3%となり、3Q累計の
平均である 74,79%と大きな開きはなかった。
海外地域別の売上高の推移
画像出所:日進工具株式会社 2019年3月期 第3四半期決算概要
海外売上高は過去最高を更新したものの、米国他は依然拡大が難しく、また欧州向けは拡大したが
今後の減速の可能性を懸念。
タイその他アジアは減速、中国・香港・台湾はまずまずとなっている。
海外売上の拡大も、なかなか一筋縄には行かない様である。
地道に活動を続け、少しずつでも現地に浸透して行ってほしいものである。
次に、決算発表を受けた株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は、前回2Q決算発表翌日となる2018年11月1日の終値は 2,421円であった。
今回3Q決算発表翌日となる昨日の終値は 2,507円であり、3.5%高とほぼ同水準である。
昨日も 7円高に留まりマーケットの反応はなかったが、期末決算と来期予想の発表に向けて、
どの様に推移して行くだろうか。
暫く大きな動きは無いのかもしれないが、再び 3,000円の奪還に向けて歩んでほしいものである。
会社には今期残り4Qも刈り取りを確実に行い、来期に繋がる結果を残してほしい。
来期は成長に向けた新開発センターの竣工なども予定されており、その将来を楽しみにしている。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00403]
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