6029 アトラ、復活の狼煙を上げる ―――
昨日3月30日、6029 アトラ の株価が終値で 1,009円となり2016年11月8日以来
約1年5ヶ月振りに 1,000円台に返り咲いた。
同社のIPO後からの週足チャートと、四半期決算における純利益およびEPSの推移を
表示したのが下記の図である。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
2015年5月に投資後、株価はそのまま勢いよく上昇。
分割前の株価 1,650円で買った株式は、高値 4,890円まで一直線。
この時点でほぼ3倍高となった。 そこからは 3,000円を割れる程度まで下落した後、
2015年8月末に株式を3分割。 その後は再度高値を試しに行くも、これを超えられず。
そして 1,000円割れから 1,400円程度のボックス相場となった後、2016年12月期の3Q決算
の伸びが失望され、株価はずるずると坂を転げ落ち 580円まで下落。
あと30円で遂に含み益消失という所まで行くが、そこからは何とか揉み合い相場に転換。
その後は2017年12月期も3Qまでは評価されなかったが、2月7日の大引け後に発表された
期末決算で純利益が 102%増益、EPSも34円に。
2018年12月期もそのレベルを維持する予想であることがわかると、上昇に弾みが付いた。
2月の全体相場の下落をものともせずに上昇を開始し、上下に動きながら今週は力強い動きで
久しぶりに 1,000円台に乗せてきた。
この間、本決算発表後も
・2/07 2017年12月期本決算発表
・2/07 療養費早期現金化サービスを営む子会社(アトラファイナンス)の設立を発表
・2/22 介護関連事業を営む子会社(アトラケア)の設立を発表
と事業に関する大きな動きを発表し、市場の期待と関心は高まりつつある。
鍼灸接骨院の経営を取り巻く環境は厳しい。
2000年の規制緩和により国家試験の合格者が増え、施術提供者や施設が増加した一方で
国は財政上の問題から国民医療費の増大を抑制する方向であり、医療費収入に頼る院の
経営は、年々厳しくなっている。
同社はこういった環境に置かれた鍼灸師の院経営を、ハード、ソフト両面で支援する。
多くの旧態依然とした院がそうである様に、治療費収入に頼る不安定な経営から脱却し
治療費の増えている現在叫ばれているキーワード、未病 = 治療前の予防に関する
自費施術にウェイトを置く方針が、同社の大きな特徴となっている。
自費施術をメインとした経営に移行するには、先ずは現状の治療費施術の効率化が
必要である。その上で、少しずつ自費施術のウェイトを高めていくのが良い。
その過程をトータルでバックアップするサービスを取り揃えている。
・事務負担の高い医療費請求業務を効率化するための、院内管理システム(A-COMS)
およびアトラ請求サービス(ASPによる提供)。
・院と患者とをつなぐマーケティング&コミュニケーションサービス「HONEY-STYLE」
(ASPによる提供)。 これにより、スマホでクチコミ展開や予約が可能となる。
・自費施術の促進を目的として、豊富にメニュー揃えるための各種機材及び消耗品。
定期的に納入することで、当社は継続して収入が得られる。
・同社の複数のサービスをパッケージ化し、FC契約で展開する「ほねつぎチェーン」。
経営と施術を分離し、それぞれのチャネルで効率的に運営が可能となる。
・また、新たに育て始めている介護支援である、「ほねつぎ介護デイサービス」。
デイサービスのFC展開事業となる。
「世界中の人を健康にしたい」という同社の経営理念そのままに、最終的には
病気になる前に予防する、未病のためのインフラを構築したいのが同社なのだと思う。
この想いがある限り、今後も各システムやサービスの改良や、新たなアイディアを
生み出して世の中の役に立っていくのだろうと考えている。
まだまだ初期投資にお金が掛かるアーリーステージなのだと思っており、その蒔いた種が
やがて発芽し収穫出来る様になる時が必ず来るだろう。
少しずつ地固めしながら、今後も大きく成長し羽ばたいて行ってほしい。
先ずは 1,600円台の奪回を楽しみに、継続して投資を続けて行きたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00221]
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