ジャパンマテリアル

6055 ジャパンマテリアル 19年3月期本決算は35%増益、今期は微増

6055 ジャパンマテリアル が5月14日の大引け後、2019年3月期の本決算を発表した。

指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。市場のコンセンサスも併記。

実績 前期比 会社予想
IFIS予想
最終着地率
売上高 359.27億円 +29.1% 350.00億円
350.00億円
+102.65%
+102.65%
営業利益 79.05億円 +34.4% 77.00億円
82.00億円
+102.66%
+96.40%
経常利益 79.22億円 +33.3% 77.00億円
82.10億円
+102.88%
+96.49%
純利益 55.14億円 +34.5% 52.00億円
54.95億円
+106.04%
+100.35%

各利益は、何れも前期比で 34%前後の大幅な増益を達成した。
市場のコンセンサスに対する進捗率も、純利益ベースでは 100%での着地となった。

主力のエレクトロニクス関連事業において、

_・半導体製造装置メンテナンス事業の事業範囲が拡大。

_・イニシャル部門(特殊ガス供給装置製造、供給配管設計施工)は、半導体工場のNAND型
__フラッシュメモリ向け設備投資は抑制がみられたが、DRAM向けは好調に推移。

_・オペレーション部門(特殊ガス販売管理業務、技術サービス等)は、一部に生産調整が
__行われたが、特殊ガス販売、半導体製造装置メンテナンスは順調に推移。

両部門とも一部に投資抑制や生産調整が見られたものの、全体としては好調で大きな
業績アップに繋がった。

なお期末一括の配当は、従来予想の 11円から 13円に増額し株主総会に付議される。

_
また、同時に発表した2020年3月期の業績予想は下表の通りとなった。
市場のコンセンサスも併記した。

今期予想 前期比 IFIS予想 前期比
売上高 380.00億円 +5.8% 395.00億円 +9.9%
営業利益 82.00億円 +3.7% 91.00億円 +15.1%
経常利益 82.00億円 +3.5% 91.00億円 +14.9%
純利益 56.50億円 +2.5% 64.00億円 +16.1%

業績はここ数年順調に伸びているが、会社予想は今期も慎重な数字となっている。


画像出所:ジャパンマテリアル株式会社 2019年3月期 決算説明資料

前期期初の予想は純利益で +4.9%であり、1Q通過後に +26.8%に上方修正している。
今期も +2.5%でスタートを切り、どこかで上方修正となる事を期待したい。

今期の見通しとして、

_・米中貿易摩擦の影響や海外経済の不確実性など、先行き不透明な状況が続くと予測。
_・半導体業界は、車載向けやデータサーバー向けの需要が市場を牽引すると予測。

主力のエレクトロニクス関連事業は、

_・オペレーション部門は、半導体製造装置メンテナンスでの顧客の需要に応えるべく
__積極的に技術者を採用。

_・グループ内で技術者を育成することで事業領域を拡大し、グループの強みである
__「トータルファシリティマネジメント」を活かして他社との差別化を図る。

_・イニシャル部門は、大型設備投資が継続的に実施されることが見込まれるため
__積極的な営業活動を展開し、確実に受注に繋げる。

また4月25日には、北上事業所(岩手県北上市)が開設されている。


画像出所:ジャパンマテリアル株式会社 2019年3月期 決算説明資料

これから東芝メモリ岩手の新工場を顧客とした、新たなフロー収入とその後の定期的な
ストック収入が立ち上がる訳であり、大いに期待している。

今後も顧客となる工場が増えれば増えるほど、それ以降のストック収入が増えて安定的な
利益の源泉として貢献してくれる。


画像出所:ジャパンマテリアル株式会社 2019年3月期 決算説明資料

今後の新たな展開にも、中長期的に期待する事にしたい。

_
最後に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。


チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY

株価は前期の期初予想を受けて 1,849円とほぼ高値を取ったが、以降は1Qの好ダッシュや
通期上方修正、2Qの好決算をものともせずに下落トレンドを続けた。

そして2018年12月25日の 919円で切り返した後は上昇トレンドに移行したが、5月15日は
今期の予想が嫌気されたのか、深押ししている。

米中の睨み合いが続く中、メーカー系は抑えた業績予想が相次ぎ市場のムードも停滞気味だ。
それを吹き飛ばす様な着地を、1Qから見せてくれるだろうか。

暫くは戦々恐々としながらも、中長期的な成長に期待して今後も投資を続けて行きたい。

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コメント

  • コメント (2)

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    • Ken
    • 2019年 5月 18日

    はじめまして。
    いつもブログの方、拝見させてもらってます。
    公開しているポートフォリオを参考に私も株式投資をしております。管理人様の銘柄の投資センス素晴らしいです。
    今後もブログ更新楽しみにしております!

      • 圭壱
      • 2019年 5月 19日

      Kenさん、初めまして。
      コメントどうもありがとうございます。

      参考にして頂いているとの事、ありがとうございます。
      少しでもお役に立てれば、幸いです。
      投資は想定外が付きものですが、共に頑張って行きましょう。
      これからも、宜しくお願いします。

管理人プロフィール

 Author : 圭壱

 Twitter : 圭壱@長期投資

 50代の会社員。

 2013年より日本株を対象とした

 成長株への長期投資を実践。

 投資先企業の活動を通じた社会貢献と同時に、投資

 資本の成長を目指す。 最終目標は経済的自由人。

 詳細は ---> 管理人プロフィール

保有株式の年末評価額 (単年率・累計率)

 2013年12月  1,560 万円でスタート

 ・2013年   1,567 万円 ( +0%

 ・2014年   1,923 万円 ( +23% ・ +23%

 ・2015年   2,297 万円 ( +19% ・ +47%

 ・2016年   2,695 万円 ( +17% ・ +72%

 ・2017年   4,739 万円 ( +76%+203%

 ・2018年   4,180 万円 ( ▲12%+166%

 ・2019年   5,988 万円 ( +43%+283%

 ・2020年   9,634 万円 ( +61%+517%

 ・2021年   6,549 万円 ( ▲32%+319%

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