3817 SRAホールディングス が5月9日の大引け後、2019年3月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。市場のコンセンサスも併記。
実績 | 前期比 | 会社予想 IFIS予想 |
最終着地率 | |
売上高 | 407.93億円 | +3.5% | 400.00億円 400.00億円 |
+101.98% +101.98% |
営業利益 | 40.78億円 | ▲2.3% | 44.00億円 42.00億円 |
+92.68% +97.09% |
経常利益 | 44.69億円 | ▲6.2% | 44.00億円 46.00億円 |
+101.57% +97.15% |
純利益 | 20.23億円 | ▲1.8% | 28.00億円 25.00億円 |
+72.25% +80.92% |
各利益は、何れも前期比 1桁台の減益となった。
そして会社予想に対する達成率は、特に純利益で 72%と非常に低いものとなった。
またコンセンサスに対しては、何れも届かなかった。
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既存顧客の深耕によるシェア向上や、成長分野における新規顧客の獲得に注力し、
受注・売上拡大に努めた。
自社IP製品ビジネス+既存事業の高付加価値化を推進し、成長に向けた自社IP製品の
拡充を目指し、成長市場である海外をターゲットとしたビジネスを推進。
_・採算性向上や生産間接費の継続的削減により、売上総利益率は過去最高の 22.3%となった。
_・Cavirin Systems, Inc. の研究開発費/販売費等の増加と、3Qから連結化した海外子会社の
__販管費の計上により、販管費率は 12.3%に増加。
_・純利益は法人税等の増加により、予想値を下回る結果となった。
法人税等は、確かに2018年3月期の 10.86億円に対し 20.26億円と倍増している。
前回は控除されていた調整額が今回は上乗せされ、ダブルパンチである。
今期は、それをはね除けて高い増益率を達成してほしいものである。
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また、同時に発表した2020年3月期の業績予想は下表の通りとなった。
市場のコンセンサスも併記した。
今期予想 | 前期比 | IFIS予想 | 前期比 | |
売上高 | 417.00億円 | +2.2% | 415.00億円 | +1.7% |
営業利益 | 45.00億円 | +10.3% | 44.00億円 | +7.9% |
経常利益 | 46.00億円 | +2.9% | 44.00億円 | ▲1.5% |
純利益 | 25.00億円 | +23.5% | 26.50億円 | +31.0% |
純利益は前期の達成率の低さを跳ね返し、31%の増益予想となっている。
既存事業の基盤確立を図り、新規事業の核となる「デジタルトランスフォーメーション(DX)」
も強力に推進し、持続的な成長と収益性の向上に取組むとしている。
また、2022年3月期までの3ヶ年の中期経営計画を発表した。
19/03実績 | 20/03予想 | 22/03目標 | |
売上高 | 407.93億円 | 417.00億円 | 460.00億円 |
営業利益 | 40.78億円 | 45.00億円 | 56.00億円 |
経常利益 | 44.69億円 | 46.00億円 | 57.00億円 |
純利益 | 20.23億円 | 25.00億円 | 34.00億円 |
EPS | 164.14円 | 202.65円 | 275.60円 |
成長戦略として、主に下記を掲げている。
_・人月モデルから脱却し、高付加価値(=高収益)モデルへシフト
_・成長性の高い東南アジアを中心とした海外市場への展開
_・自社IP 製品ビジネス×海外ビジネスの展開
_・東南アジアの DX 関連急成長企業との協業・M&A実施
_・ROEは、安定的かつ継続的に 10%以上確保を目指す
東南アジアを重視しており、その成長の源泉としたい考えである。
経常利益では、1年で +2.9%、3年で +27.5%の成長である。
決して不可能な目標ではないため、是非とも達成出来る様に頑張ってほしい。
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最後に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は、下落トレンドが続いている。
2018年12月25日の安値 2,362円をこの5月に一時下回る、冴えない動きである。
一時は 4,000円を超えた株価が、なぜこんなに下がるのか不明である。
今期会社予想EPS : 202.65円に対するPERは、現在 11.8倍程度である。
まぁジタバタしても仕方がなく、マーケットの見る目が変わるのを待つしかない。
これからも粛々と配当を頂きながら、長期で応援を続けて行く考えである。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00454]
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