3763 プロシップ が5月8日の大引け後、2019年3月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 44.43億円 | +2.2% | 46.00億円 | +96.59% |
営業利益 | 15.34億円 | +6.5% | 14.80億円 | +103.65% |
経常利益 | 15.94億円 | +8.3% | 15.10億円 | +105.56% |
純利益 | 10.66億円 | +7.5% | 10.40億円 | +102.50% |
純利益は1桁台ではあるが前期比 +7.5%の増益で、最高益を更新した。
地味でがあるが、確実に成長している。
主力の固定資産ソリューションは、IFRS(国際会計基準)対応を中心に新規ユーザーの獲得や
既存ユーザーへのバージョンアップを推進。
連結子会社「プロシップフロンティア」で行うその他事業は、既顧客からの継続案件や追加
案件の獲得を進めた。
_・パッケージは、売上計上時期の遅れから前期比 ▲1.5%とやや減収に。
_・保守は、新規ユーザの増加や保守料の単価アップから前期比 +7.2%と増収に。
_・受託開発は、既存顧客の追加案件を獲得し前期比 +80.2%と大幅な増収に。
主力のソリューションである「Pro Plusシリーズ」の導入実績は、期末時点で 4,729社と
あらゆる業種に導入されシェアは 50.7%となり、全業種の主要企業に実績がある。
画像出所:株式会社プロシップ 2019年3月期 決算説明会資料
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また、同時に発表した2020年3月期の業績予想は下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | |
売上高 | 50.00億円 | +12.5% |
営業利益 | 16.20億円 | +5.6% |
経常利益 | 16.50億円 | +3.5% |
純利益 | 11.35億円 | +4.4% |
売上高は前期比で +12.5%、純利益は同 +4.4%を想定している。
IFRSやグローバル対応等に対する企業ニーズは続いており、また前期末の受注残高は
43.72億円と、2018年3月期比で +12.29億円であり、売上高は増加する見込み。
前期の受注残高は、前々期と比較して 39%増加している。
画像出所:株式会社プロシップ 2019年3月期 決算説明会資料
しかし顧客への拡充を目的に新商品・サービスの開発を強化するため、研究開発費等を増やし
同時に人材投資や退職金制度の見直しのため、売上原価や販管費は増加する見込みとしている。
受注残高の伸びをテコに更に売上を伸ばし、可能な範囲で間接費の増加を抑えて利益を伸ばして
くれる事を期待したい。
また期末一括の配当は、創立50周年の記念配当 10円を加え、45円の予定となった。
なお個人的には、2021年3月期の配当も普通配当のみで 45円の維持を予想している。
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今後の成長に向けた、新たなソリューションの開発
画像出所:株式会社プロシップ 2019年3月期 決算説明会資料
現在の固定資産やリース資産管理のみでなく、あらゆる設備情報を把握し管理する
「総合固定資産管理」のソリューションを開発する予定としている。
AIやRPAといった時流にあった技術も取り込まれる様であり、その完成と業績への反映が
今から楽しみである。
製品スコープの拡大を顧客に訴えてそのシェアを更に拡げ、成長して行く事を期待している。
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次に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は2017年の夏以降、1,100円~1,400円のボックス相場から抜け出せていない。
2018年12月25日に付けた直近の安値 1,055円に再び近づいており、弱含みの値動きである。
決算発表にも全く反応がなく、このままズルズルと坂を転げ落ち続けるのであろうか。
業績とマーケットの綱引きが続くが、相場に急落が無い限りは下限近辺であると見ている。
なお、3月6日に長期保有者への株主優待(QUOカード)の優遇(3年以上)を発表している。
株主優待にそれほど執着はないが、長期保有の株主が増えてくれれば嬉しい。
株価がどうあれ今後の成長を期待しており、長期投資のスタンスは変わらない。
今期も45円、来期も可能ならそれ以上の配当を頂きながら、腰を据えて応援を続けて行く。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00456]
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