4746 東計電算 が5月7日の大引け後、2019年12月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 38.43億円 | ▲0.9% | 152.91億円 | +25.13% |
営業利益 | 8.96億円 | +7.6% | 30.84億円 | +29.05% |
経常利益 | 9.59億円 | +12.0% | 35.18億円 | +27.26% |
純利益 | 6.57億円 | +11.4% | 24.25億円 | +27.09% |
売上高は微減収だが進捗率はオンスケ、各利益は超過での着地となった。
なお、営業利益に対して経常利益がカサ上げされているが、主として保有株式の配当金の
受領によるものであり、通期予想もその前提となっている。
キャッシュリッチ・資産リッチな同社ならではである。
1.情報処理・ソフトウェア開発業務
_・売上高は前期比 ▲5.9%、営業利益は前期比 +4.6%
_・ソフトウェア開発は伸び悩んだが、システム運用業務が堅調に推移。
__また収益面でも、プロジェクト管理の改善が進展した。
2.機器販売業務
_・売上高は前期比 +86.4%、営業利益は前期比 +80.5%
_・Windows XPのサポート終了に伴い、ハードウェアの入替え特需が発生。
3.リース等その他の業務
_・売上高は前期比 ▲3.3%、営業利益は前期比 ▲17.5%
_・事務機器のレンタル収入は堅調であったが、機器販売が反動減となった。
地味な企業であるが、純利益は2桁の増益で確実に稼いでくれている。
私としては、これで何も言うことはない。
引き続き、最高益の更新に向けて邁進してほしい。
_
次に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は膠着状態となっており、徐々に決算にも反応しなくなっている。
今期予想EPSは 263円であり、株価 3,000円は 11倍程度に過ぎない。
期末一括の予想配当は 90円、株価 3,000円に対する利回りは税引き前で 3%である。
但し配当については、上振れが濃厚と見ている。
過去実績と今期予想とを比較すると、下表の通りとなる。
1株配当額 | EPS | 配当性向 | 備考 | |
2012年12月期 | 45円 | 126.4円 | 35.60% | |
2013年12月期 | 45円 | 148.9円 | 30.22% | |
2014年12月期 | 55円 | 158.4円 | 34.72% | |
2015年12月期 | 65円 | 187.7円 | 34.63% | |
2016年12月期 | 70円 | 199.3円 | 35.12% | |
2017年12月期 | 80円 | 220.6円 | 36.26% | |
2018年12月期 | 90円 | 243.0円 | 37.03% | |
2019年12月期 | 90円 | 263.6円 | 34.14% | 会社予想 |
95円 | 263.6円 | 36.03% | 圭壱予想(最低) | |
100円 | 263.6円 | 37.93% | 圭壱予想(本命) |
配当性向の推移を見ると、2012年は 35%台だったものが2013年には 30%台に急低下。
翌年以降は、34%台から少しずつ上昇を続けている。
今期予想の 34%台は現実的にあり得ず、95円配当でも前期の 37%台には届かない。
従って、10円増配の 100円が妥当と推定している。
この場合の配当性向は一気に 38%近くとなるが、1Qの純利益は 27%台の高進捗率であり
通期での上振れは十分に考えられる。
結果的に配当性向は多少下がり、丁度良い水準になると考えている。
実現したら、ミスター・マーケットはもう少し評価してくれるだろうか。
相変わらずマーケットには最低限の評価しかされず見向きもされていないが、まぁ良い。
地味だが堅実で少しずつ成長し、気が付いたら配当も増えて株価も騰がっている・・・
そういう展開が、この企業にはふさわしいのである。
と言いつつ、社名をカッコ良いカタカナに変えて「IoT」「RPA」「クラウド」など
前面にアピールすれば、全然違う値位置に飛ぶのにな・・・とぶつぶつ呟くのである。
会長が完全に退かれ、タテツケだけでなく実体も息子さんの時代になれば、社風も変わって
いくかもしれないと少ーし期待しているのである。
何れにしろ、長期で貢献してくれる企業だと考えており、今後も長期投資である。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00460]
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