2月5日から始まった相場の下落後、10週目が経過した。
2月2日からの各指数の推移を、下図に表す。
NYダウ、日経225、TOPIX、日経JASDAQ、東証マザーズの各指数の終値の推移である。
表示日付は日本の取引日で、NYダウはそれぞれ直前の取引日の終値。
各指数は比較のため、TOPIXは13倍、JASDAQは6倍、マザーズは19倍している。
今週は、大型株指数と小型株指数で明暗が分かれた。
日経225とTOPIXは先週に引き続きじわじわと上昇したものの、JASDAQは軟調に推移し
マザーズは大きく下げた。
急落前の株価と今週末の株価、およびその割合(今週末 ← 先週末)は下記の通りとなっている。
・NYダウ :2月1日:26,186 → 4月12日:24,483(93.5% ← 93.6%)
・日経225 :2月2日:23,274 → 4月13日:21,778(93.6% ← 92.7%)
・TOPIX :2月2日: 1,864 → 4月13日: 1,729(92.8% ← 92.2%)
・JASDAQ :2月2日: 4,270 → 4月13日: 3,951(92.6% ← 93.3%)
・マザーズ :2月2日: 1,324 → 4月13日: 1,156(87.3% ← 89.0%)
NYダウは先週末とほぼ同レベルを保ち、日経225とTOPIXは引き続き上昇したが小型株指数は下落。
JASDAQは 92.1% → 93.3% → 93.3% → 92.6%と再び下落、3月23日を若干上回るレベルまで下げた。
東証マザーズは 87.3% → 91.1% → 89.0% → 87.3% と3月23日のレベルと同等まで下げている。
東証マザーズは特に11日の下げが大きく、1,176から 1,154へと ▲1.87%の下落であった。
この日は私のPFも日経225の下げに対して大きく下げ、評価総額は ▲2.85% となっている。
こういう日は、体感的にガクッとするものである。
日本株の各指数の推移を比較するため、昨年11月からの日足チャートを並べてみた。
チャート出所:楽天証券株式会社
日経225とTOPIXは3月26日から反転し上昇を続けているのに対して、JASDAQとマザーズは
後半は下げに転じてしまっている。
前者はこれから高値を取って行きそうに見えるが、対照的に後者はここで踏ん張らないと
底割れしそうなチャートになってしまっている。
特にマザーズが2週連続して相対的にこれほど弱くなってしまったのは急落後初めてであり
この先の推移を暗示しているのかもしれない。
物色の対象が、大型株中心に移ったのであろうか。
次に、投資主体別の売買動向を確認してみる。
下記のグラフと表は、投資主体別の売買動向(先物含まず)である。
画像出所:世界の株価と日経平均先物(株式会社ストックブレーン)
グラフ上の縦点線とポップアップ表示は、4月第1週(4月2日~6日)の投資主体別の売買代金である。
・外国人:△1,584億円(買い越し)
・個 人:▲1,264億円(売り越し)
となっており、遂に3月第5週(3月26日~30日)から外国人と個人の立場が逆転した。
今週のデータは表示されていないが、この傾向が続き、また拡大していたのであろうか。
外国人投資家と個人投資家、それぞれの投資態度の変化は何故現れたのであろうか。
外部環境と内部環境を天秤に掛け、それぞれの立場の違いから生じた変化なのかも知れない。
個人投資家はこの先の相場動向を踏まえ、一旦利益確定となったのであろう。
日本株マーケットを取り巻く外部環境は、日中貿易問題は互いの牽制とリップサービスが
繰り返され、その度にNYダウや日経225は翻弄され上下に振幅。
両国とも戦略的国家であり、そのつばぜり合いが収束するにはまだまだ波乱がありそうだ。
と思っていたら今度は俄にシリア情勢の雲行きが怪しくなり、またまたトランプ発言に翻弄される
日々が続きそうである。
国内でも渦中の人は森友、自衛日報、加計と湧き出る問題は枚挙に暇がなく、どう逃げ切ろうと
しているのか。 もうここまで来るとねぇ・・・支持率と相まって、総辞職が現実味を帯びてくる。
渦中の人は訪米でお土産(日米FTA交渉を有利に進め、且つ人質解放(鉄鋼・アルミ関税除外))
を持って来る事が出来るのであろうか。
という様な環境を、個人投資家は総合的に判断した結果が売買動向に現れているのであろう。
そこを今度は、したたかに外国人投資家が拾っている構図となる。
果たして、外国人投資家に勝算はあるのだろうか。
やはり、今月末から始まる3月期決算内容を見越しての行動なのか。
その結果がどう出るかは、連休明けの5月11日や18日には見えてくるのであろう。
PF銘柄の決算発表も、11日に完了した 2186 ソーバル 以外は26日から順に始まる。
相場の波に押し流されず、無用な売買は行わずに各銘柄の決算発表を待つ予定である。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00226]
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