2186 ソーバル が6月28日の大引け後、2020年2月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績(億円) 前期比(%) 対通期予想 進捗率(%) |
通期予想(億円) 前期比(%) 直近進捗率(%) |
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 会社予想 | |
売上高 | 20.85 +1.1 +25.44 |
– | – | – | 81.96 +0.1 +25.44 |
営業利益 | 1.93 +17.3 +30.63 |
– | – | – | 6.30 +1.4 +30.63 |
経常利益 | 1.92 +16.3 +29.91 |
– | – | – | 6.42 +1.6 +29.91 |
純利益 | 1.22 +13.0 +26.52 |
– | – | – | 4.60 +10.1 +26.52 |
経常利益で前期比 +16%台の増益となり、通期予想に対する進捗率もほぼ 30%台に乗せた。
純利益も前期比で +13%と2桁の増益となり、進捗率もオンスケレベル以上となった。
出足となる1Qは、先ずは無難な着地となった。
<決算短信より>
_・請負業務の検収タイミングが重なり、売上計上と利益率の改善につながった。
_・請負業務の拡大に向け、高付加価値案件の獲得に向けて積極営業に取り組んだ。
_・大手SI企業との連携を強化した。
_・最先端技術の習得と、提案活動の強化を推進した。
_・派遣業務は、引き続き最適な人員配置による収益力強化策を推進した。
大手SI企業との連携などを足がかりに、新規の顧客開拓を進めて業容拡大に繋げてほしい。
_
<2020年3月期の重点対応>
画像出所:ソーバル株式会社 株主通信2019
請負業務の比率を、前期末の 54%程度から早期に 60%以上とする事を目標としている。
また自動運転分野の取引拡大や、マニュアル制作や臨床試験(治験)の統計解析など
新しい分野での顧客開拓を引き続き推進するとしている。
今後、これら新規分野への本格的な推進が期待出来そうである。
_
<4月10日に前期本決算と同時に発表された、自己株式の取得に関する実施状況>
(4月11日~10月10日、最大 30万株、最大 4.5億円)
_単純には、1株当たり 1,500円の想定となる。
_・4月11日~4月30日 : 116,700株 127,346,400円 単純 @1,091円
_・5月01日~5月31日 : 80,600株 93,351,300円 単純 @1,158円
_・最大残 : 102,700株 229,302,300円 単純 @2,232円
5月31日時点で既に 20万株弱を取得しており、予定枠の3分の2を消化した。
このまま行けば、残りの 10万株程度も問題無く取得可能である。
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<中期的な成長戦略>
画像出所:ソーバル株式会社 株主通信2019(※一部筆者加工)
人材の採用・育成と平行して、自動車・航空・宇宙・医療の各分野への継続的な取組みと
今後はロボット・金融サービスへの進出も期待出来そうである。
潤沢な資金を活用して効果的なM&Aを実施できれば、大きな成長も可能となる。
今後の取組みに、大いに期待したい。
次に、四季報夏号の記載。
業績・材料記事欄の内容は、下記の通りである。
【連続増配】
_要員不足や主力キヤノン向けの受注抑制が足かせ。
_ただソニー、富士通など顧客基盤の広がり着実。
_最注力の自動運転関連も日立G向けや自動車メーカー直接取引増で
_小規模ながら好伸、利益押し上げ。増益基調。
_株主還元前向きで連続増配。
【新規分野】
_自動運転、IoT、AI等に経営資源傾注。
_協業やM&Aテコに人材獲得と顧客基盤拡大を一気に目指すが要努力。
以前より課題としている主力のキャノン以外の顧客確保や、新技術への対応、
そして拡大のためのM&Aがカギとなる。
「要努力」と評されているが、是非ともその実現に向けて取組んで頂きたい。
_
次に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は前期本決算発表後はストップ高するなど続伸し、現在は 1,200円の壁に阻まれている。
今回の好決算により注目され、その壁を乗り越える事が出来るか。
材料により一瞬付けた 2,200円台の頂点を再び目指し、階段を昇って行く事を期待している。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00469]
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