4746 東計電算 が8月5日の大引け後、2019年12月期の第2四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績(億円) 前期比(%) 対通期予想 進捗率(%) |
通期予想(億円) 前期比(%) 直近進捗率(%) |
||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 会社予想 | |
売上高 | 38.43 ▲0.9 +25.13 |
71.27 +1.1 +46.61 |
– | – | 152.91 +2.6 +46.61 |
営業利益 | 8.96 +7.6 +29.05 |
14.08 +9.8 +45.65 |
– | – | 30.84 +6.6 +45.65 |
経常利益 | 9.59 +12.0 +27.26 |
16.09 +11.5 +45.74 |
– | – | 35.18 +8.3 +45.74 |
純利益 | 6.57 +11.4 +27.09 |
11.18 +12.2 +46.29 |
– | – | 24.25 +8.5 +46.29 |
売上高は微増に留まったが、経常利益・純利益は1Qに引き続き2桁の増益を達成した。
しかし通期予想に対する進捗率は、標準を超過した1Qとは一転してペースダウンとなった。
1.情報処理・ソフトウェア開発業務
_・売上高は前期比 +0.4%、営業利益は前期比 +10.4%(1Qは +4.6%)
_・システム運用業務が、堅調に推移した。
2.機器販売業務
_・売上高は前期比 +9.0%、営業利益は前期比 +11.5%(1Qは +80.5%)
_・ソフトウェアの導入や更新に伴う、ハードウェアの入れ替えや増設等が増加。
3.リース等その他の業務
_・売上高は前期比 ▲1.1%、営業利益は前期比 ▲15.0%(1Qは ▲17.5%)
_・事務機器のレンタル収入は堅調であったが、機器販売が反動減となった。
それぞれの売上構成比率は、順に約 88%、9%、3% である。
リース等その他の業務は1Qに引き続き減収減益となっているが、主力の情報処理・ソフトウェア
開発業務の営業利益が +10%超と好調なため、全体を牽引している。
進捗率にブレーキが掛かっている事からわかる様に、2Q単体の実績は1Qに対し減少している。
各指標を1Qと2Q単体でその差分を比較すると、下記の通りとなる。(単位:億円)
_ 1Q 2Q単体 _差分
_売上高 38.43 32.84 ▲5.59
_売上原価 24.60 21.68 ▲2.92
_売上利益 13.82 11.16 ▲2.66
_販管費 _4.86 _6.04 +1.18
_営業利益 _8.96 _5.12 ▲3.84
_営業外 _0.62 _1.39 +0.77
_経常利益 _9.59 _6.50 ▲3.09
_純利益 _6.57 _4.61 ▲1.96
_※営業外費用と収益のネットは、1Q・2Q単体の何れもプラス。
売上原価率は、1Q:64%、2Q単体:66% でほぼ同水準。
販管費率は、 1Q:13%、2Q単体:18% で少し上昇。
1Q → 2Q単体の差分を見ると、原価率は変わらずで粗利は ▲2.6億円、販管費が +1.2億円で
合わせて営業利益が ▲3.8億円。
これにネットとしての営業外収益の差分が +0.8億円で、経常利益が ▲3.0億円。
結局、販管費率の上昇を営業外収益の増加(6月末の配当金受領による)により多少補ったが
売上高の減少が、最後まで尾を引いた形となった。
原価率はほぼ変動が無いため大きな問題はないものの、販管費を可能な限り抑える事で
今後も効果的に、利益を挙げてもらえればと思う。
次に、四季報夏号の記載。(一部、句読点を追加)
【連続最高益】
_強化中の課金型事業は、着実積み上げ。
_ただ、ウィンドウズ7サポート終了に伴う機器販売一巡。
_システム開発も、建設関連やや軟調。
_プロジェクト管理強化し、営業増益基調維持。
_最高純益更新で増配も。
【開発効率化】
_開発要員を長期固定化する顧客別開発を抑制し、課金型のクラウドサービスを推進。
_BPO事業は、自治体向けのコールセンター業務などを積極開拓へ。
従来の請負中心のシステム開発事業から、ストック型クラウドサービス事業へと舵を切っている。
同じくストック型のBPO事業への取組みと相まって、将来大きく成長する可能性を秘めている。
あと数年もたてば、株価もその居所を大きく変えるかもしれないと、一人ほくそ笑むのである。
最後にその株価だが、これまでの動きを確認してみたい。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は相変わらず、変わり映えのしない小動きが続いている。
これだけ着実に増益を積み重ねているのに、マーケットの目や耳には全く入らない様だ。
今回の2Q決算発表を受けた8月6日の取引も、前日比 ▲66円と無視された格好である。
市場の神様は、一体何が気に入らないのか。全く退屈極まりない。
まぁ、良い。 ”泣かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス”
2015年11月に、3844 コムチュア に投資した時もこんな感じの煮詰まったチャートだった。
今後段々とストックビジネスの割合を高め、収益力が向上して更に実績を上げる事で、自然と
株価にも刺激を与える事になるだろうと考えている。
増収増益を重ねているという実績と、クラウド・BPO・ストックビジネス等の単語により
多くの投資家が認知する様になれば、自ずと結果に現れるだろう。
地味な銘柄が変身し、マーケットのスポットライトを浴びる日はいつか ?
その日がやって来る事を楽しみに、これからも引き続き投資を継続していく考えである。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00494]
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