3763 プロシップ が7月30日の午後、20年3月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績(億円) 前期比(%) 対通期予想 進捗率(%) |
通期予想(億円) 前期比(%) 直近進捗率(%) |
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 会社予想 | |
売上高 | 12.29 +45.1 +24.58 |
– | – | – | 50.00 +12.5 +24.58 |
営業利益 | 1.40 ▲35.3 +8.64 |
– | – | – | 16.20 +5.6 +8.64 |
経常利益 | 1.47 ▲35.6 +8.91 |
– | – | – | 16.50 +3.5 +8.91 |
純利益 | 0.93 ▲38.5 +8.19 |
– | – | – | 11.35 +4.4 +8.19 |
各利益は、前期比で何れも ▲30%台後半という大幅な減益での着地となった。
通期予想に対する進捗率も、各利益とも僅か 8%台と低迷している。
因みに前期の1Qは、各利益とも1桁増益で通期予想に対する進捗率は 14%台であったが
結局通期では、予想に対して 104%と超過して着地している。
IFRS(国際会計基準)やグローバル化対応等に伴うシステム刷新需要等を受け、売上高は増加。
一方、今年度からの退職金制度の変更に伴い、退職給付費用を追加で計上し利益は減少した。
<パッケージソリューション事業>
_主力の固定資産ソリューションは、IFRS対応や既存システムの刷新等から新規ユーザーの獲得と
_既存ユーザーへのバージョンアップを推進した。
_売上高:11.74億円(前期比 +46.6%)、営業利益:1.39億円(前期比 ▲32.5%)
<その他事業>
_主にプロシップフロンティアにて、既存顧客の受託開発や運用管理等を実施。
_売上高:0.72億円(前期比 +11.2%)、営業利益:0.06億円(前期比 ▲93.9%)
主力のパッケージソリューション事業が、前述の理由により大幅増収減益に。
割合の低いその他事業も、今回は利益が殆ど喪失した。
今期の通期予想については、
・受注高は 11億円(前期比 ▲1.0%)だが、受注残高は 42億円(前期比 +24.5%)と増加。
・費用面は、退職金制度の変更に伴う追加費用も含め、ほぼ当初見込通り。
であり、変更はないとしている。
<貸借対照表より>
_退職給付に係る負債 今期:3.09億円 前期:1.18億円 (+161.9%)
<損益計算書より>
_売上高 今期:12.29億円 前期:8.47億円 (+45.1%)
_売上原価 今期:_7.67億円 前期:3.79億円 (+102.1%)
_総利益 今期:_4.62億円 前期:4.67億円 (▲1.1%)
_販管費 今期:_3.21億円 前期:2.50億円 (+28.6%)
_営業利益 今期:_1.40億円 前期:2.17億円 (▲35.3%)
退職給付に係る負債が、前期比で 2倍以上に増えている。
業績は売上が大きく伸びたにも係わらず、売上原価がそれ以上に増えて売上総利益は微減に。
販管費も上昇し、結局営業利益は前期比 ▲35.3%と大きく落ち込んだ。
会社は想定通りとしている事から、このまま2Q以降は受注残高を契約に結び付け、加えて
新たな受注を獲得する事で、通期予想に到達すると考えているのだろう。
今期2Q以降の刈り取りと、新たな受注獲得に向けた営業活動に期待したい。
また今後の当面の成長に向けては、前回発表した「総合固定資産管理」のソリューションの
完成と販売開始に、先ずは期待している。
_
次に、これまでの株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は、もう2年ほどボックスでの動きが続いている。
2Q決算の発表当日は一瞬下げたが下髭となり、終値は ▲40円とあまり動きはなかった。
その後は5営業日続落し 1,131円まで下げたが、その後は切り返し本日まで戻して来ている。
今後の2Q以降の進捗率を睨みながら、株価はその居所を探る展開になるのだろう。
暫くは膠着状態が続くかもしれないが、その先の業績成長と株価の上昇を期待しており
今後も長期投資のスタンスで、保有を継続して行きたいと思う。
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[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00495]
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