こんにちは、圭壱(@keiichi_lti2013)です。
「投資のススメ」の第2話です。
なお、株式投資の基礎を下記に纏めていますので、併せてご覧頂ければ幸いです。
_株式投資の基礎知識(固定ページ)
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前回の記事_富裕層を目指すには、株式投資が一番(記事 No.00511)で、一般的に考えられる
投資対象として「株式」「債券」「商品」に「通貨」を加えた 4種類としました。
そしてその中では、相応のリスクはあるものの、長期的に継続して利益を得られる
期待値が高いのはやはり株式だとしました。
これらはいわゆる金融資産であり、野村総合研究所(NRI)が毎年発表している
純金融資産保有額の対象となるものです。
それ以外の代表的且つ伝統的な投資対象としては、もちろん不動産があります。
昔から、日本人が大好きと言われている資産ですね。
それでは、株式と不動産のどちらが投資対象として良いのでしょうか。
これは、中々難しい問題です。
そもそも株式と不動産は投資対象としての性格が全く異なるため、その優劣を単純に
比較してもあまり意味がないのです。
株式は、対象となる企業が活動し利益を増やしていく事でその分け前に預かったり、
それ自体の価値が上昇する事を期待した投資です。
一方の不動産は、それを他人に貸して使用する人の便利に供する事で対価を得たり、
それ自体の価値が上昇する事を期待した投資です。
つまり両者とも、一度投資すれば、以降は定期的に収入が発生します。
そしてその投資を終了する時、つまり売却する時には売却益が発生します。
前者はインカムゲイン、後者はキャピタルゲインと呼ばれます。
但し、これはその投資が成功した場合です。
反対のケースでは、途中で収入が途切れたり、終了時には売却損が発生します。
従って、普通はインカムゲインが途切れる事なく定期的に発生し、投資終了時には
相場が良ければ利益となるという点で、表面上の両者の投資効果は同じです。
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それでは、両者は何が異なるのでしょうか。
私は、期待出来るパフォーマンスの違いだと考えています。
不動産は、基本的には土地に立てる上物によってパフォーマンスが決まります。
一戸建てか、アパートか、マンションか、オフィスビルか、倉庫か。
そして一旦建築してしまえば、後はそれを維持していくだけです。
また、賃借料が数年で2倍も3倍も高騰する事は、普通はあり得ません。
言ってみれば不動産は、それを開始する時点で大体のパフォーマンスが想定されている
投資です。
もうそれ以上、途中からパフォーマンスが劇的に向上する事は無いのです。
逆に、何らかのリスクが顕在化した場合はパフォーマンスが低下します。
_・建物の瑕疵
_・建物の適切な維持や修繕の不足
_・自然災害による建物の毀損
_・建物内での事件や事故
_・管理組合名義の資産の事故
_・賃借人の不適切な行動 など
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一方、株式投資はどうでしょうか。
株式投資は、一般的には投資時にパフォーマンスを想定する事は中々難しいです。
企業は日々活動しており、常に古いものを切り捨てて、新しい取組みを始めています。
従って極論すれば、投資後にどうなるかは誰にもわかりません。
しかしパフォーマンスを想定出来ないという事は、裏返せば上手く行った場合には
非常に大きく上振れする可能性があるという事です。
企業から得られる配当金額が数年で2倍も3倍にも増える事は、株式投資ではよくある
ケースなのです。
株式投資は、それを開始する時点では将来想像も出来ない様な高いパフォーマンスが
得られる可能性のある投資なのです。
もちろんそうならない可能性も大いにあり、何らかのリスクが顕在化した場合には
パフォーマンスが低下します。
_・事業の不振や頓挫
_・財務状態の悪化
_・経営混乱や敵対的買収
_・自然災害による影響
_・仕入れ価格の高騰
_・顧客、取引先、従業員の問題発覚 など
この様に、株式と不動産では投資で得られるゲイン(インカムゲイン・キャピタルゲイン)
という点では同じですが、期待するパフォーマンスの性格は異なるのです。
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投資対象の性格として、株式は「動的」、不動産は「静的」なものだといえます。
不動産は一度建ててしまえばそこにずっと存在するし、適切なメンテナンスをする事で
長期に亘って安定的な賃借料をもたらしてくれます。
一方の株式は「企業」という無形の組織が投資対象であり、そこには大勢の人が集まり
日々活動しています。
その活動した結果が利益をもたらし、その一部が配当金として支払われます。
企業は日々活動し生きており、そのため不動産と違いそこから得られるインカムゲインは
ダイナミックに変化するのです。
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一方、投資する側から見ると、その性格は逆になります。
つまり、株式は「静的」、不動産は「動的」となります。
不動産はその購入から運用、売却まで、自分の身体を動かして行動する必要があります。
購入時は不動産屋を探したり現地に下見に行ったりなど準備を進め、実際に契約するなら
様々な手続きが必要になります。
賃借中は管理会社との付き合い、賃借人との契約や更改、部屋のトラブル対応、退去時の
リフォーム、マンションなら管理組合運営、建物の修繕などその活動は多岐に亘ります。
そして売却時も自分で動いて相場を調べ、売却先を探して決定し、担当者と顔を合わせて
諸々の手続きを踏む必要があります。
不動産投資は、自分が個人事業主となって事業を行っているという側面が強いです。
実際に法人化して事業化するかどうかは別にして、個人として行っている場合でもやって
いる事は事業そのものです。
自分が経営しているアパートをハード面・ソフト面でマネジメントし、少しでも入居者が
良い想いをして長く契約してくれる様にするのは、正に事業そのものです。
不動産投資は物件によっては会社員でも気軽に始める事が出来ますが、本来は自分がその
道での一国一城の経営者として、成功したい人に向いている投資なのです。
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一方の株式は、上場企業の場合は物理的な手間はほとんどかかりません。
証券会社に口座を開設してしまえば売買はネットで完結ですし、取引所で毎日取引されて
おり株価は確認できますので、幾らで買売出来るかは直ぐにわかります。
保有中は必要にせまられて何か行動する事は特段なく、もし企業に何か問題が発生したら
ネットで調べ、対応をどうするのか判断すれば良いだけです。
株主総会の議決権行使も、行使書類の返送か企業によってはネットで行使できますので
現地に出向いて出席しなくても、何も問題はありません。
不動産投資に比べて、定期的にこなさなくてはならない事務的作業が圧倒的に少ないのが
株式投資の優れた点の一つなのです。
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この様に、株式と不動産では投資対象としての性格が全く異なります。
投資のパフォーマンスを最大化させるために有効な株式と、その安定維持に有効な不動産。
株式は大きな可能性を秘めた投資対象であり、現在マス層の方が富裕層の仲間入りを果たす
ための自発的な取組みとしては、やはり外せないでしょう。
株式投資をコアとして、パフォーマンスを安定化させるために不動産投資も組み入れた方が
良い、そのための活動を手間とは思わない方は、平行して行えば良いのです。
株式投資だけで富裕層を目指しても良いですし、不動産も平行して行いその賃貸収入で株式
への投資を増やすのも一つのやり方です。
どちらのやり方を採用するか、そして不動産投資のウェイトをどの程度にするかは、ご自身の
考え方や置かれた立場、資金状況等によって異なります。
この機会に時間を取って、じっくりと考えてみては如何でしょうか。
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因みに私自身は、不動産投資はワンルーム1戸を保有していましたが売却(1994年~2019年)。
現在では、自宅以外は保有しておりません。
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