6029 アトラ が昨日5月2日の大引け後、2018年12月期の第1四半期決算を発表した。
指標毎の着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 通期会社予想 | 進捗率 | |
売上高 | 9.27億円 | +6.89% ※ | 43.00億円 | +21.56% |
営業利益 | 1.06億円 | +131.51% ※ | 4.50億円 | +23.56% |
経常利益 | 1.06億円 | +109.84% ※ | 4.60億円 | +23.04% |
純利益 | 0.71億円 | +189.35% ※ | 3.03億円 | +23.43% |
※前期比は今期より連結決算に移行のため未公表。 数値は前期単独決算実績値との比較。
全体としては、売上高は +6.89%、営業利益は +131.51%、経常利益は +109.84%、
純利益は +189.35%の増収・大幅増益となった。
サービス形態別には、下記の通りであった。
売上高 | 構成比 | 前期比 | |
機材・消耗品販売 | 5.73億円 | 61.9% | +58.2% |
ほねつぎチェーン | 1.10億円 | 11.9% | ▲55.6% |
アトラ請求サービス | 0.98億円 | 10.6% | +17.1% |
HONEY-STYLE | 1.17億円 | 12.6% | ▲10.3% |
介護支援、その他 | 0.28億円 | 3.0% | ▲33.3% |
自費施術の拡大に注力した事により、機材・消耗品販売が前年同期比で約6割増と大幅に伸び
安定した売上に育ちつつある。
アトラ請求サービスも会員数が増加した結果、17%の増収を達成した。
しかし、FC展開のほねつぎチェーンが ▲55%と失速した。 HONEY-STYLEも ▲10%の減少。
介護支援は、まだまだこれからである。
同時に発表された、決算短信補足資料には
・機材・消耗品販売の売上高が好調に推移
・アトラ請求サービスの会員が 2,700会員に増加(104会員増)
・ほねつぎチェーンの加盟院が94院に減少(4院減)
・HONEY-STYLEの利用院が616院に減少(3院減)
とあるが、2つのサービスの院数減少の理由までは踏み込んだ記載が無い。
ほねつぎチェーンは、前期末時点の 98院が 1Q時点で 94院に減少。
画像出所:アトラ株式会社 2018年12月期 第1四半期 決算短信補足資料
HONEY-STYLE利用院数は、前期末時点の 619院が 1Q時点で 616院に減少。
画像出所:アトラ株式会社 2018年12月期 第1四半期 決算短信補足資料
これらの結果は、少々気に掛かる所ではある。
特にほねつぎチェーンのFC脱退の原因は何なのか、単に経営者側の個人的な都合であれば良いが
FC運営内容自体に何らかの原因があるとすれば、長期的に影響を与える可能性も出てくる。
ここは原因の分析と、株主や投資家への丁寧な説明が必要であろう。
次に、昨年11月からの株価の動きを確認してみる。
同社株式の日足チャートと、四半期決算における純利益の推移を表示したのが下記の図である。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
11月2日の大引け後に発表された、2017年12月期・3Q決算が純利益で前期比 +47.6%となるなど
好調だった事を受けて株価は上昇し 720円を付けるも、そのレベルからは更には上昇せず。
以降2月5日まで 700円前後で底練りを続けていたが、同日の大引け後に本決算発表に先駆けて
上方修正と期末配当予想の増額が発表されると、大商いで一時ストップ高を付ける上昇を見せた。
そして以降は全体相場に逆行高して上昇を続け、4月10日には 1,279円の高値を付けた。
以降は下落して4月24日に 971円の安値を付けたがそこからは切り返し、昨日5月2日は決算期待
から 113円高(+11%)と大きく上昇し 1,131円で引けている。
決算発表を受けて、GW後の5月7日の取引ではどの様な動きを見せてくれるだろうか。
今期は、成長イメージの回復と投資家の期待を再び高めるためには大事な1年となる。
機材・消耗品販売の好調を維持した上で、はやり主力である “ほねつぎチェーン” の加盟院数の
成長が必須となる。 ここはもう一度初心に戻り、是非注力してほしい。
経営者側・利用者側の両面で、鍼灸接骨院・介護をそれぞれトータルでサポートする成長企業と
いう見立てに変わりはない。
引き続き、その成長を願って長期投資を継続して行きたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00234]
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