3844 コムチュアが本日5月7日の大引け後、2018年3月期の本決算を発表した。
また同時に、3ヶ年の中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 163.83億円 | +17.9% | 153.00億円 | +107.08% |
営業利益 | 19.68億円 | +29.3% | 17.00億円 | +115.76% |
経常利益 | 20.10億円 | +30.3% | 17.00億円 | +118.24% |
純利益 | 13.95億円 | +31.4% | 11.80億円 | +118.22% |
画像出所:コムチュア株式会社 2018年3月期決算説明動画
前期比で経常利益・純利益共に3割以上の増益を果たし、最高益を更新した。
クラウド、ビックデータビジネスの拡大を積極的に行った結果、4事業(グループウェア、ERP、
Web、ネットワーク)が順調に推移。
加えてAI、IoT、RPA等の新技術・分野への取組みが新たな成長エンジンとなり大きく伸張した。
売上高は、高成長率のクラウド、ビックデータビジネスの拡大、AI、RPAなど新技術への取組み
と2016年10月に連結子会社化した(株)コメットの業績も寄与し8期連続の増収で過去最高に。
純利益は、一人当たり売上高の増大、案件総量の拡大及び見積り・プロジェクト管理の徹底に
よる不採算案件の撲滅等により、7期連続の増益で最高益になったとしている。
今期も最終着地は各指標値とも通期予想を超過して増収増益及び最高益を達成し、投資家に
好調振りをアピールすることが出来た。
セグメント別には、下記の通りとなった。
売上高 | 前期比 | 営業利益 | 前期比 | |
ソリューションサービス | 107.14億円 | +13.3% | 12.00億円 | +19.1% |
プロダクト販売 | 1.56億円 | ▲2.2% | 0.92億円 | +63.0% |
ネットワークサービス | 58.04億円 | +26.3% | 6.77億円 | +47.6% |
ソリューションサービスは、クラウド、ビックデータビジネスの順調な拡大とAI、RPA等の
急拡大により増収増益を達成した。
プロダクト販売販売は、セールスフォース・ドットコムのライセンス等の売上は堅調だったが
他のライセンスの二次販売代理店の縮小により売上高は微減となったが、販売管理体制の
効率化により営業利益は増益を確保した。
ネットワークサービスは、顧客システムのクラウド移行に伴う基盤系システムや遠隔監視
システム等の高付加価値化を推進した事と(株)コメットの寄与により増収増益となった。
メインのソリューションサービス、サブのネットワークサービス共に好調であった。
また同時に発表した2019年3月期の業績予想は、下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | |
売上高 | 180.25億円 | +10.0% |
営業利益 | 22.00億円 | +11.8% |
経常利益 | 22.15億円 | +10.2% |
純利益 | 15.60億円 | +11.8% |
年間配当は 実質16.6円分が増額され、19円×2回(株式3分割前:114円相当)の予想となった。
今後の見通しとして、クラウドを核とした4事業における得意分野の強みに加え、Fintechを含む
新たな情報技術の潮流に積極的に取組むことで、更なる事業強化を図る。
そして新規顧客の獲得による受注及び売上の拡大と、一人当たり売上高の増加・案件総量の拡大と
生産性の向上により、今期も9期連続の増収・8期連続の最高益を見込むとしている。
今期も相変わらず事業の好調さを予想しており、頼もしい限りである。
それに伴い増配もきっちりと想定されており、株主としては嬉しい限りである。
また同時に発表された、3ヶ年の中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)の概要。
経営戦略として、成長戦略・顧客戦略・人材戦略・イノベーション戦略・品質戦略・財務戦略・
提携戦略を掲げている。
画像出所:コムチュア株式会社 2018年3月期決算説明動画
<財務戦略>
・ROEを経営の中核指標とし、長期的に資本効率を意識した価値創造企業であり続ける。
・営業利益率の継続的な向上などグループの主要KPIを明確化し、業績管理の可視化によって
安定した健全成長を基調とする会社を目指す。
<提携戦略>
・相乗効果を前提におきながら、クラウド・ビックデータなどの成長事業領域への事業基盤
強化を狙った業務提携とM&Aに積極的に取組み、成長スピードを加速させる。
<業績目標>
2018年3月期 | 2019年3月期 | 2021年3月期 | 年平均成長率 | |
売上高 | 163.83億円 | 180.25億円 | 218.00億円 | 10.0% |
営業利益 | 19.68億円 | 22.00億円 | 27.50億円 | 11.8% |
営業利益率 | 12.0% | 12.2% | 12.6% | — |
ROEを経営の中核指標としてきちんと意識し、株主が拠出した資本を効率的に用いてビジネスを
推進する事を目標としている。
ROEは現時点で28%以上あり優れているが、更に高めてくれる事を期待したい。
また、グループ全体の主要KPI(重要業績評価指標)を定める事は有用であろう。
グループ全体の目標とその達成度合いを定義・測定・評価することは組織全体として一丸となって
目標に向かって推進する上で非常に重要である。
そして成長に欠かせない、業務提携とM&Aである。ぜひ効果的な案件を計画・実行して大きな成長に
繋げて行ってほしい。
今期より中期経営計画の達成に向けて邁進して頂き、業績のみならず株主を含むステークホルダー
を幸せにする会社であり続けてほしい。
今後も新しい技術に果敢に挑戦し、大きく成長して世の中の役に立ち続けて行ってほしい。
株主として、引き続き投資を続けて応援して行きたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00237]
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