6556 ウェルビー が昨日5月14日の大引け後、2018年3月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 43.64億円 | +52.7% | 41.39億円 | +105.44% |
営業利益 | 10.12億円 | +86.8% | 9.69億円 | +104.44% |
経常利益 | 10.42億円 | +94.2% | 10.00億円 | +104.20% |
純利益 | 7.04億円 | +105.8% | 6.09億円 | +115.60% |
売上高は前期比で1.5倍、純利益は前期比で2倍を超過し、最高益を更新しての着地となった。
事業を巡る外部環境は、「働き方改革」のテーマの1つとして障がい者の就労促進が
取り上げられるなど、厚生労働政策の重要課題として今後も継続的な拡大を予想している。
就労移行支援事業サービスである「ウェルビー」事業は、新規拠点の設立を継続すると共に
既存拠点の稼働率の向上に努めた。
また新たに、「ウェルビーチャレンジ」として自立訓練(生活訓練)事業所を立ち上げた。
療育事業は、教育カリキュラムや業務マニュアルを一層拡大し未就学児童を対象とした
「ハビー」及び学齢期の児童を対象とした「ハビープラス」の新規開設を加速させた。
当期期間中の新規開設は、下記の通りとなった。
・ウェルビー : 8センター
・ウェルビーチャレンジ : 1センター
・ハビー : 8教室
・ハビープラス : 2教室
当期の配当は、従来予想の21円から3円増額し、24円となった。
内訳は普通配当16円、上場記念配当8円となる。
また同時に発表した2019年3月期の業績予想は、下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | |
売上高 | 55.65億円 | +27.5% |
営業利益 | 12.95億円 | +27.9% |
経常利益 | 12.91億円 | +23.8% |
純利益 | 8.34億円 | +18.4% |
売上高と各利益は、年々伸びている。
画像出所:ウェルビー株式会社 2018年3月期 決算説明資料
今期の見通しとして、障がい者雇用・障がい児教育ともに関心が高まる中で事業環境としては
追い風が吹くものと考えている。
その様な状況下で拠点開設を継続すると共に、サービスの充実と人材の確保及び育成に注力
して行くとしている。
今期の新規開設予定は、下記の通りとなっている。
・ウェルビー : 7センター
・ハビー : 6教室
・ハビープラス : 1教室
画像出所:ウェルビー株式会社 2018年3月期 決算説明資料
今後も新たな拠点開設を続けてもらい、それぞれの地域に根ざして浸透して行ってほしい。
さて業界を取り巻く環境の変化として、2018年度の障がい福祉サービス等報酬の改定があり
様々な障がい福祉関連サービスの報酬が改定される。
この中には就労定着支援の報酬改定も含まれており、就労系のサービスにおける工賃・賃金の
上昇、一般就労への移行促進を目的として、
1.一般就労への定着実績等に応じた報酬体系とする。
2.一般就労に移行した障がい者に生活面の支援を行うサービス「就労定着支援」の報酬を設定。
となっている。
画像出所:ウェルビー株式会社 2018年3月期 決算説明資料
ウェルビーが行っている「就労支援サービス」においては、
2017年度まで
「就労定着支援体制加算(29~376単位/日)+基本報酬(804単位/日)
2018年度から
「就労移行支援基本報酬(500~1,089単位/日)
「就労定着支援基本報酬(832~2,560単位/日)
となり、「移行」と「定着」の2本立てとなった。
前者は就職後6ヶ月以上の定着率により、後者は過去3年間の就労定着率によりそれぞれ
報酬が上下する仕組みとなっている。
ウェルビーは両事業とも行っており、それぞれの報酬単位増減の仕組みに応じて最適な
方向性で事業を運営していく事が求められる。
利用者のためになり、且つ国から得られる報酬を最大化出来る様、効果的な事業運営を
行ってほしいものである。
最後に、これまで株価の推移を確認する。
昨日の決算と増配の発表を受け、本日の終値は前日比 +123円、+10.2%の上昇となった。
同社株式の日足チャートおよび四半期決算における純利益の推移は、下記の通りである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は新規IPO後、株式3分割後相当で 900円割れ程度まで下落した後は上昇し、
1月15日には 1,413円の高値を付けた。
その後は 2月15日に966円の安値を付けて 1,000円から1,300円程度のボックス相場と
なっている。
そして本日上伸して、再びボックス上限となる 1,300円を超えてきた。
この後、ボックス相場を抜け出して上昇トレンド入りを果たすのであろうか。
今後も各種支援により利用者の役に立ち、事業を成功させて成長して行ってほしい。
将来の成長や増配を楽しみにしながら、長期で投資を続けて行きたいと考えている。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00251]
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