6061 ユニバーサル園芸社 が本日5月14日の大引け後、2018年6月期の第3四半期決算を発表した。
また同時に、通期予想の下方修正を発表した。
指標毎の進捗状況および修正状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 進捗率 | 修正率 | |
売上高 | 54.85億円 | +3.7% | 74.14億円 | +73.98% | ▲2.5% |
営業利益 | 6.41億円 | ▲5.4% | 8.40億円 | +76.31% | ▲7.8% |
経常利益 | 6.44億円 | ▲16.5% | 8.55億円 | +75.32% | ▲11.4% |
純利益 | 2.90億円 | ▲43.4% | 4.24億円 | +68.40% | ▲19.2% |
売上高は前期比で微増を確保したものの、各利益は全て減益で純利益に向かってその率が大きい。
下方修正の割合も同様で、純利益は約20%近く予想を下げてきた。
米国子会社ローリング・グリーンズ・インク社の人材流出による売上の低迷およびそれに伴う
人材確保の費用の増加等を原因としている。
人材流出の原因は記載されていないが、本質的な問題では無い事を祈るばかりである。
M&Aのリスクが顕在化した形となった。
セグメント別には、下記の通りとなった。
売上高 | 前期比 | 営業利益 | 前期比 | |
グリーン事業 | 41.14億円 | +4.3% | 6.14億円 | ▲7.8% |
卸売事業 | 6.65億円 | +4.9% | 0.54億円 | +35.4% |
小売事業 | 7.71億円 | 0.4% | ▲0.44億円 | —% |
主力のグリーン事業は、ローリング・グリーンズ・インク社の人材流出による売上の低迷および
それに伴う人材確保の費用の増加等により減益となった。
卸売事業は、販売先の拡大等の営業強化に取組み増収増益となった。
小売事業は、大阪に新規店をオープンしたものの客足が伸びず、設備投資の償却額等を回収出来ず
損失となったとしている。
米国の不調は気になるが、同社の基本戦略3点の一つである
画像出所:株式会社ユニバーサル園芸社
“シェアの拡大” にしたがい、今後もシェア拡大を目指して事業を伸ばして行ってほしい。
次に、株価の動きを確認してみる。
同社株式の週足チャートと、四半期決算における純利益の推移を表示したのが下記の図である。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
株価は2016年より時々階段を昇る形で上昇し、2017年6月期の3Q決算が前期比 +39%となった直後に
2,300円を超えた所が頂点となった。
そこから先はなだらかに下落しており、2018年6月期は決算発表の度に下落する結果となっている。
株価がもう一段階段を上がるには、やはり好決算を出す事が必要になろう。
米国事業について人材流出の原因分析と立て直し、また今後のM&Aにおける費用対効果やリスクの
見極めをより慎重に行い、基本戦略の一つである「シェア拡大」を推進して行ってほしい。
四半期決算に一喜一憂する事なく、今後も長期投資のスタンスで臨みたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00255]
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