2374 セントケア・ホールディング が今週5月15日の大引け後、2018年3月期の本決算を発表した。
指標毎の最終着地状況は、下表の通りとなった。
実績 | 前期比 | 会社予想 | 最終着地率 | |
売上高 | 394.56億円 | +6.4% | 398.11億円 | +99.11% |
営業利益 | 19.19億円 | +0.9% | 22.79億円 | +84.20% |
経常利益 | 17.51億円 | ▲2.4% | 21.09億円 | +83.03% |
純利益 | 11.73億円 | +8.1% | 12.31億円 | +95.29% |
増収および純利益の増益は確保し過去最高益を達成したが、予想に対する進捗率が営業利益は
84%、経常利益は 83%と低い着地となった。
通期予想は3Q決算時点でも変更しておらず、正直その精度が低いのではと感じる部分はある。
今期も「ずっとお家プロジェクト」を掲げ、在宅生活者への高度支援を目指して活動した。
・既存事業所のサービス提供体制の見直しと中重度・認知症顧客への対応強化
・介護保険法に定める各種加算の取得を拡大
・新規投資を訪問介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護に集中
・看護師・介護福祉士等の専門職を中心とした採用・育成活動に注力
・営業所数は、全517ヶ所(前期比 +12ヶ所)
主力の介護サービス事業において、株式会社ミレニアの連結子会社化もあり増収となったが
訪問入浴の人材確保費用がかさみ減益となった。
その他事業は、セントワークス株式会社による介護保険請求ASPシステムの販売が好調だった。
また同時に発表した2019年3月期の業績予想は、下表の通りとなった。
今期予想 | 前期比 | |
売上高 | 421.67億円 | +6.9% |
営業利益 | 22.40億円 | +16.7% |
経常利益 | 19.77億円 | +12.9% |
純利益 | 12.18億円 | +3.9% |
全ての指標において、過去最高を更新する予想となった。
純利益の伸びが小さいが、ここは超過しての着地に期待したい。
今期の見通しとして、
・4月からの介護報酬改定が全社としてプラスの追い風になるものの、訪問介護と通所介護事業
でのサービスが「介護予防・日常生活支援総合事業」へと移行し環境に変化が起こる。
・訪問介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護を中心とした営業所の新規
開設は14ヶ所とし、早期の黒字化を図る。
としている。
今期の介護報酬改定による業界環境の向上を上手く捉え、利用者により良いサービスを提供して
役に立ち、その結果としての利益拡大により成長してほしい。
前期開設した営業所12ヶ所の稼働率向上と、今期予定している14ヶ所の開設実現と事業を軌道に
乗せる事を是非実現してほしいと思う。
次に、これまでの株価の推移を確認してみる。
下図は、同社の週足チャートおよび四半期決算における純利益の推移を表したものである。
チャート出所:YAHOO! JAPAN by WORKS TECHNOLOGY
期間中の業績は、安定して前期比増益を達成しており頼もしい。
株価は2017年夏から上昇トレンドに入り、株式3分割の実施もあり 1,040円(分割前:3,120円)の
高値を付けた後は下落トレンドへ。
そして現在は、株式分割発表直前のレベルまで下げている。
前期の業績は問題なく最高益を達成して今期も引き続き更新を見込んでおり、現在の株価は少し
下げ過ぎと感じている。
何れ何かをキッカケに、株価の推移に変化が出てくるだろう。
今後益々高齢者人口の増える日本では介護ビジネスの需要が増大するのは確実であり、その需要
を確実に捉えて成長してほしい。
含み損を脱却し、含み益への転換がいつ訪れるのかを心待ちにしながら、一方で長期的な成長を
期待して投資を継続して行きたい。
[成長株への長期投資~経済的自由人を目指して~ 記事 No.00257]
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